バイオリンのマメ知識
バイオリンの名曲-独奏曲編 III

ドビュッシーが残した唯一のバイオリンソナタ。ドビュッシーは晩年に6曲のソナタ集を計画していましたがその3番めにあたるのがこの曲で、4作目以降は作曲家の死によって実現しませんでした。つまりこの曲は事実上ドビュッシーの辞世の歌にあたります。

ラヴェルのバイオリンのための曲でもっとも有名なのがこの曲。ツィガーヌはドイツ語のツィゴイナー、英語のジプシーで、「ツィゴイネルワイゼン」と同系統の音楽です。超絶技巧を要する難曲で、それだけにバイオリニストにとっては挑戦しがいのある曲です。

フリッツ・クライスラーは今世紀前半を代表する大バイオリニストであるとともに、バイオリンのための珠玉のような小品を数多く残しました。ここに挙げた3曲は「ウィーン古典舞曲集」三部作として作られ、すべて典雅なワルツの形をとっています。他のクライスラーの作品同様、アンコールピースとしてしばしば演奏されるバイオリンの名曲中の名曲です。

フリッツ・クライスラー

バイオリンのための美しい小品を数多く残したフリッツ・クライスラー