バイオリンのマメ知識
バイオリニストは馬に頭が上がらない?
バイオリンやチェロの弓に張られているのは馬の尾で、1本の弓あたり約150本の毛が張られています。馬の尾は目には見えないほどの小さなコブコブがついているので、それが摩擦効果を高めて、バイオリン属特有のすすり泣くような妙なる音色を生み出すのだとか。中でも人気があって、音にも良いと言われているのは、モンゴル産の白馬の尾。
けれども、これはモンゴルで飼育されている馬の数が豊富で、しかも背が低い割に尾がふさふさとたくさんあるので、供給源としてふさわしいという以外には、あまり意味はなさそうです。でも、バイオリンの良い音のために尻尾の毛を抜かれちゃうなんて、ちょっぴり馬がかわいそう。誰ですか、それで自分がバイオリンを弾くと、馬のいななくような音がするのか…なんて言っている人は?
(参考資料:黒沢隆朝著「図解世界楽器大事典」1984年、雄山閣/藤沼朝保編「楽器が語る音楽の現場」1973年、ラジオ技術社 ほか)

楽器解体全書:バイオリンの目次
マメ知識
- バイオリンのf字孔は、昔はC字形やS字形だった
- なぜf字孔なのか
- バイオリニストは馬に頭が上がらない?
- スチール弦か、ガット弦か、それが問題だ
- あご当てはバイオリンの縁の下の力持ち?
- バイオリンのニスのほとんどは医薬品でもある
- バイオリンの名曲-独奏曲編 I
- バイオリンの名曲-独奏曲編 II
- バイオリンの名曲-独奏曲編 III
- バイオリンの名曲-協奏曲編 I
- バイオリンの名曲-協奏曲編 II
- ビオラの名曲-室内楽編
- ビオラの名曲-協奏曲編
- チェロの名曲-協奏曲編 I
- チェロの名曲-協奏曲編 II
- チェロの名曲-独奏曲編
- コントラバスの名曲-協奏曲編
- コントラバスの名曲-室内楽編
- コントラバスの活躍するオーケストラの名曲
- 弓の手で持つ部分の呼び方は?