バイオリンの選び方
肩当ての選び方

肩当ては、弾き心地を大きく左右する大事なものですが、付ける方、付けない方の両方がいます。上手い下手の問題ではなく、考え方にもよりますが、首の長さや肩の骨格など、主に体型の違いによって必要な方と不要な方に分かれます。

肩当てにもいくつか種類がありますが、曲線のついたスティック状の本体に、バイオリンに装着するための足がついているブリッジ式のものが一般的で、7~8割の人がこのタイプを使っています。どれもだいたい仕組みは一緒で、ネジの位置を変えることで足の間の幅を変更でき、高さも調節できます。

様々な肩当て

ブリッジ式にもいろいろな素材のものがあって、大きくは木製とプラスチック製に分かれます。最近は木製のものに人気があります。ウォルナット製、メープル製、アッシュ製などがあり、一番硬い素材がアッシュです。アッシュは野球のバットにも使われる素材で、硬くて反発性があります。硬めの素材の肩あてをつけると、はっきりした音がする傾向にあります。
プラスチック製の特長は軽いこと。軽いということは、当然音にも影響するのですが、どんな音になるかは一概には言えません。実際に試してみるのが一番です。また、プラスチック製には赤やオレンジ、紫などもあるので、見た目にこだわって色で選んでもよいでしょう。

ブリッジ式の肩当ての、足の部分。ネジを調節して、足の間の幅や高さを調節する

ブリッジ式の肩当ての、足の部分。ネジを調節して、足の間の幅や高さを調節する

肩当ては、間違った付け方のまま使用していると、フォームや弓の角度が悪くなってしまうので要注意です。楽器につける角度をいろいろ試して、自分に一番フィットする方法を探してください。
また肩当てによって、弾き心地は大きく変わりますし、音にも影響がありますから、探す際は、自分の楽器を持っていきましょう。そして納得いくまでいろいろと試して、ぴったりくるものを見つけてください。

肩当てをバイオリンに装着した一例。自分が一番弾きやすい角度に装着しよう

肩当てをバイオリンに装着した一例。自分が一番弾きやすい角度に装着しよう