バイオリンのしくみ
音を響かせるしくみは?

弦の振動が駒を通って表板や裏板に伝わり、中が空洞のボディが共鳴して、バイオリン独特の豊かで華やかな音が生まれます。
弾かれた弦は、基準振動である円運動と、それに付随した倍音による細かい波のような動きをしています。その複雑な弦の動きをボディに伝えるのが駒の役割。駒は、2つの足を使って「表板を交互に押す動き」と、「表板を同時に押す動き」の、大きくはこの2つに分解して表板へ振動を伝えていると考えられます。

弦の振動を伝える駒

弦の振動を伝える駒

小さくて重要なパーツに、もう一つ魂柱(こんちゅう)があります。駒の下の、表板と裏板の間に挟めてある棒で、その役割は、表板から裏板へ振動をしっかり伝えること。また、ボディにハリを持たせる役割もあります。
楽器の内側を覗いてみると、向かって左側にバスバーが縦に長く通っていて、駒の右側の下に1本立っているのが、魂柱です。

バスバーと魂柱の位置

バスバーと魂柱の位置