オーボエのマメ知識
アルトオーボエって?

バロック以前から古典期にかけてはオーボエ族の低音楽器はスタイルが確立しておらず、さまざまな形や名前がありました。当時、現代のコールアングレ(F管)に相当する楽器をアルトオーボエ(Alto oboe)といいました。古い楽譜だと、アルト記号(ビオラと同じ)でアルトオーボエの実音で記譜されている場合もあるようです。
イングリシュホルンもアルト音域を担当するオーボエの仲間ですが、管の広がる角度などがオーボエと少し異なり、これをアルトオーボエと呼ぶことはありません。同じ高さの音を聞き比べると、イングリッシュホルンの方が鼻にかかったような柔らかい音がします。イングリシュホルンの演奏もオーボエ奏者が担当しますが、異なる雰囲気をもった別の楽器といえます。