オーボエのマメ知識
循環呼吸法で息継ぎの時間を節約?

ガラスの塊を管で吹いて膨らませる吹きガラスの職人は、鼻から息を吸いながら口の中の空気を頬で押し出す循環呼吸法をマスターしているといいます。大きな花瓶をつくるとき、もし途中で息を止めると、ガラスにしわができてしまうからです。
この循環呼吸法は、プロのオーボエ奏者も使っています。オーボエの演奏中は肺に汚れた空気がたまって苦しいのですが、口で息継ぎをすると吐いてから吸うのに時間がかかって聞き苦しいこともあるからです。ただ、ガラス吹きに比べて、余った息を鼻から捨てなくてはいけないというむずかしさが加わるので、曲を自然に演奏し続けるまでにはかなり修業が要るようです。