ホルンのマメ知識
木管五重奏になぜホルンが入っているのか?

クラシック音楽の室内楽に木管五重奏というジャンルがあります。楽器の組み合わせは、フルート、オーボエ、ファゴット、クラリネット、そしてホルン。最初の4つはみな木管楽器ですが、そこになぜ金管のホルンが加わるのでしょうか?
実は管楽器のアンサンブルが盛んだった古典派音楽の時代、ホルンは常に木管楽器といっしょに演奏していました。というのも、同じ金管楽器の仲間でも、トランペットは宮廷や軍人のための高貴な楽器であり、トロンボーンには教会で演奏される神聖な楽器というイメージがあり、ホルンだけが民衆の身近な楽器として気軽に楽しめる存在だったから。もともと、木管、金管という区別がほとんど意識されていなかった時代にできあがった編成なのですが、それがいつの間にか「木管五重奏」と呼ばれるようになったというわけです。
(参考資料:「管楽器おもしろ雑学事典」ヤマハミュージックメディア)