ホルンのお手入れ
困ったときの対処法

無理に自分で抜こうとすると、マウスピースや楽器を傷めてしまう可能性が大きいので、専門家に任せた方が安全で確実です。修理技術者のいるお店でご相談ください。

楽器の左手が当たる部分や、マウスピースを上にして膝の上に置くときに当たる部分のラッカーが落ちてしまい、真ちゅうがむき出しになったり変色したりすることがあります。この場合、ラッカー部にはラッカーポリッシュ、金属地肌にはメタルポリッシュを使います。
ただ、変色にはそれ以上さびないように保護する機能があるので、見た目は悪くても、そのままにしておくほうが金属は長持ちします。普段はラッカーポリッシュだけを使い、金属的に光らせたいときのみメタルポリッシュを使うとよいでしょう。

デタッチャブルのホルンのネジ部分にさびがたまると、つけるときや外すときにかなり音が出てしまいます。このとき、ネジ部分に新たにグリスやオイルを塗っていきます。
ただし、その際には、軽くスクリューのネジ部をガーゼなどでふいて汚れをきれいに落としてからにしてください。オイルやグリスがホコリなどの汚れを巻込むので、そのままにしておくとネジが傷む可能性があります。

演奏後に左手のホルンのあたる部分に青いものが付いていることがあります。これは管体の材料である真ちゅうや洋白が汗によって溶け出したもので、いわゆる緑青の一種と思われます。人体には無害とされていますが、練習後は手を洗い、緑青を舐めたり、その手で触ったものを食べたりしないようにしましょう。
気になるようであれば、楽器店に相談して塗装をかけてもらうか、市販のハンドプロテクター(ハンドガード)を利用して、直接手を触れないようにするとよいでしょう。ハンドプロテクターを使うほうが安価で手軽です。

ホルンに限らず、楽器には独特の匂いがあります。新品であればオイルや材料の匂いがしますし、使い始めると自分の息のこもった匂いや、さびの一種である緑青の匂いなどが出てきます。
マウスピースにたまった汚れが匂いを発するときもあります。マウスピースは演奏や練習後、水ですすいできれいにしておきましょう。汚れがひどい場合はマウスピースブラシを使うと簡単に掃除ができます。