トロンボーンの選び方
ベルの加工方法から選ぶ

ベルの加工方法には大きく2つの方法があります。1枚の板から加工してつくる方法と、2枚の板を別々に加工してつなぎ合わせる方法です。

一枚取りベル(1-Piece Bell)の特徴

  • 伝統的な工法で、大きな銀杏型の板からつくられる
  • 板厚が先端に向かって薄くなる
  • 職人の個性が出やすい
1枚取りベルの製作工程モデル

1枚取りベルの製作工程モデル

1枚取りベルのハンドハンマリング

1枚取りベルのハンドハンマリング

二枚取りベル(2-Piece Bell)の特徴

  • 広がりの大きな部分と、少ない部分とを接合して作られる
  • 板厚を含めて、均質で製品のばらつきが出にくい
  • 加工が比較的、簡単といえる
2枚取りベルの製作工程モデル

2枚取りベルの製作工程モデル

同じ材質(たとえばゴールドブラス)であっても、一枚取りと二枚取りでは加工方法が異なるので吹奏感、音色に違いが出てきます。
一枚取りはその名の通り、一枚の金属板(イチョウの葉のような形)を丸め、合わせ目を溶接して加工するもので、ベルの長手方向に一本の背骨をもったような構造になります。そのため、長手方向の振動が強調され、しっかりとした響きをもたらします。
二枚取りはベル先端のフレアと呼ばれる部分と胴部がちょうどベル彫刻付近で溶接されているもの。一般的に吹きやすく、明るい響きが得られます。
また、F管の形(巻き方)によっても音質は変わってきます。