トロンボーンの吹き方
テナーバストロンボーンとバストロンボーンの吹き方

バルブを使用した際には、ポジションの位置が通常と変わり長く(遠く)なります。
たとえば、インラインダブルロータリーバルブ付きの楽器で、第1バルブがF管に、第2バルブがG♭管になっている場合に、B♭より低い音を出すときは運指表をご参照ください。

F管使用時には、ポジションがスライド全長に対して6つに減りますが、同様に第2バルブの使用時や第1、第2バルブの併用時には、それぞれポジションの位置が異なります。奏法や楽器の仕様、セッティングなどにもよりますので、チューナーなどを用いて自分の演奏ポジションを確認するとよいでしょう。

テナーバストロンボーンは、通常、理論上は中央Cの3オクターブ下のC(ペダルトーンのB♭の短7度下)まで演奏可能です。メーカーによってはF管を半音分抜いてE管にできる仕様の楽器もありますが、その場合の最低音はまた異なります。
バストロンボーンは、ダブルロータリーバルブ付きでF管とG♭管付きの場合、理論上はさらにその長2度下のB♭(ペダルトーンのB♭の1オクターブ下)まで演奏可能です。
どちらの場合もスライドは、通常の7ポジションより、さらに可能な範囲で伸ばします。

トロンボーンでペダルトーン(基音)を出すのは難しいとされていますが、テナートロンボーンでもペダルトーンを出すことはできます。

ポジション表

テナーバストロンボーンは第1バルブ(F管)のみなので、ポジション表のB♭とFがそのまま使えます。

第9倍音列のHから第12倍音Fまでのポジションは、この図のようになります。

第9倍音列のHから第12倍音Fまでのポジションの図

表記はすべて実音で、括弧付きの数字は代表的な替えポジションです。なお、高音域では替えポジションが非常に多くありますので、これ以外でも演奏できます。 これ以上の音は、そのオクターブ下の音と同じポジションを使えばよいでしょう。