サクソフォンのしくみ
サクソフォンは円すい管

ソプラノサクソフォンとクラリネットは、一見、似ていますが、実はまったく違います。まず、クラリネットは円筒形です。途中、微妙にふくらんでいるところもありますが、ほぼまっすぐな筒状。それに対してソプラノサクソフォンは下に向かって広がっている円すい管なのです。
アルトやテナーも、サクソフォンはみんな円すい管です。発明したアドルフ・サックスが、テーパーが3°程度の円すい管で設計したのが始めだからです。
テーパーとは先細りにするという意味ですが、特に楽器に関しては広がる角度のことを指します。たとえば閉じた傘の開き具合というとわかりやすいでしょうか。テーパーによって、音色も音程もがらりと変わってしまうのですよ。

円筒ではなくテーパーがかかっていることで、サクソフォンは人間の声に極めて近い音が出せるのです。そのため、さまざまなエモーション、つまり感情を表現できて、ソロ楽器としてぴったりなのです。

左:ソプラノサクソフォン 右:クラリネット

左:ソプラノサクソフォン
右:クラリネット