ドラムのマメ知識
古代中国では、太鼓は民衆が不満を訴える道具だった

中国の宋(10世紀~13世紀に中国を統一した王朝)時代に書かれた「楽書」という本によると、太鼓を発明したのは黄帝という中国の伝説的な古代の王の臣下で、岐伯という人。「およそ鼓は漢家賢王の時は必ず諌鼓謗木(かんこぼうぼく)を置き、天下の憂いを聞く」と書かれています。つまり、賢い王様は太鼓を領地のあちこちに吊っておき、人々が政治に対して不満があるとき、その太鼓を叩いて抗議の訴えをできるようにしたというのです。現代にもそんな太鼓があったら、年中鳴り通しになるかもしれませんね。
(参考資料:黒沢隆朝著「図解世界楽器大事典」1984年、雄山閣)

古代中国では、太鼓は民衆が不満を訴える道具だった