ドラムの選び方
ブラシの選び方は?

ブラシはジャズではよく使われていますが、ポップスでもバラードなどで使われることがあります。スティックとはずいぶん奏法も音色も違います。スティックをブラシに持ち替えてみるだけで、驚くほど表現の幅が拡がりますから、使ったことのない方は、ぜひ一度試してみてください。

ブラシは、いろいろなメーカーから、さまざまなタイプのものが出ています。また、人によって奏法が千差万別なのでどのブラシがいいと一概にいうことはできません。ですから、ぜひ店頭で実際に手にして試してみてもらいたいと思います。
写真の一番手前はヤマハのブラシですが、これはワイヤー製で、まさに標準的な仕様です。ブラシの音は、ワイヤーの本数、ブラシのしなりの固さと重さ、ヘッドへの引っかかりの感じ、といったあたりで変わってきます。

さまざまなブラシ

ブラシの素材としては、ワイヤーの他に、プラスチック素材のブラシがあります。写真の赤いブラシがプラスチック製。こちらのほうがワイヤーより撓りが大きく、音も大きくなります。ワイヤーのようにさびないところもメリットです。

珍しいところでは、赤いブラシの上にあるスティーブ・ガッドのモデル。彼のブラシはワイヤー製で、最初からブラシの先を曲げてあるのです。よく使い込まれたブラシの場合、ブラシの先が曲がってしまうことがあるのですが、彼はそのサウンドが気に入ったのでしょう。このブラシは曲がっているほうを上にするか下にするかで音が変えられます。ヘッドに対しての引っかかりが違ってくるのです。さすがにトップドラマーはブラシ1つとっても奥が深いようです。

ブラシの素材

そしてもうひとつ大事なのはグリップ。これも好みになりますが、太さやグリップの触感が自分のフィーリングに合っているかどうか、です。ヤマハのブラシは滑りにくいようにゴム製のグリップになっていますが、他のメーカーのものでは木のグリップのものもあります。木のグリップはスティックから持ち替えたときに違和感がなくてよいかもしれません。そのあたりも好みで選んでみてください。

ブラシのヘッドを擦る

ブラシはこんな風にヘッドを擦ります。