ドラムのしくみ
[実験1]バスドラムの中に物を入れてみる

プロのドラマーには、バスドラムの中に物を入れて好みの音をつくっている人もいるといいます。そこで、バスドラムの中にいろいろな物を入れて、どのように音が変化するか、実験してみました。

実験の手順

  1. バスドラムの中に入れる物を用意する。
  2. ヘッドの穴から順番にバスドラムへ入れる。
  3. ペダルで打面を叩き、音を聴いてみる。
バスドラムに風船を入れた様子

実験の結果

何も入れない場合

何も入れない場合

風船

風船

鉄アレイ2キロ分

鉄アレイ2キロ分

鉄アレイ8キロ分

鉄アレイ8キロ分

綿

綿

緩衝材

緩衝材

※ 実験による録音のため正しい音程と異なっております。

最初に入れたのは、たくさんの風船。打面を叩くと風船同士がこすれ合う「ワサワサ」という音がしました。叩く衝撃でヘッドの穴から飛び出す風船もありました。しかし何も入れない場合より音は小さくなりませんでした。続いて鉄アレイを2キロ分と、8キロ分。重くなるほど音が締まったように聴こえました。シェルの振動が止まるのかも知れません。綿の場合は詰まった感じの、角が取れたような音。バスドラムの中で綿はふわふわと広がって両方のヘッドに当たっていました。最後の緩衝材は綿の場合と近く、音が伸びない感じです。入れる物によって、音のイメージはずいぶん変わります。

実際にドラマーがバスドラムの中によく入れるのは毛布。毛布が動かないように鉄アレイなどで重しをする人が多いようです。毛布は打面と裏面の両方に当たるように入れますが、当たる量が多すぎるとミュートが効きすぎてこもった音になってしまうので、当たる量の調整が必要です。