ドラムのしくみ
ドラムセットは打楽器の集合体

ドラムセットはドラムスとも呼ばれ、パーカッションの楽器を集めて1人で全部演奏できるように工夫したものです。大小のドラムやシンバルを中心に、いろいろな打楽器を組み合わせてそれぞれの音の特徴を活かしながら演奏します。音楽のジャンルや出したい音など、自分のイメージに合わせて自由にセッティングできるので、ドラマーによって楽器の種類や数もまったくちがってきます。タンバリンやカウベル、ブロック、木魚など装飾的な音が出る楽器を付けたり、電子ドラムを組み合わせるドラマーもいます。

もともと組み合わせに決まりなどないドラムセットですが、あえて言うならば、タムタムとフロアタムを合計3つ、それにバスドラムとスネアドラムを合わせた5点セットが基本です。フロアタムは、タムタムを床にスタンドや脚で立てたもの。バスドラムはペダルを使って足で叩く低音のドラム。スネアドラムはドラマーの個性がもっとも出る浅いドラムです。また、シンバルには大きなライドシンバル、アクセントになるクラッシュシンバル、上下2枚のシンバルを重ねたり離したりして音の長短を調節できるハイハットシンバルがあります。

ドラムセットの一例と各名称

ドラムの全体表示
  • フロアタム
  • タムタム(大)
  • タムタム(小)
  • スネアドラム
  • バスドラム
  • クラッシュシンバル
  • ライドシンバル
  • ハイハットシンバル

※各名称を選択すると、該当するパーツを拡大します

ドラムセットは、奏者の左から右に行くほど音が低くなるように並べるのが一般的です。ドラムは性質上、口径が大きくなるほど音が低くなるので、右側のドラムほど大きいということになります。もっとも、一番大きいのは足元のバスドラムですので、その点は例外的ではありますが。
ドラムは、はっきりとした音程がある打楽器ではありませんが、音の高低のイメージはこんな感じです。

ドラムの音の高低イメージ
  • ※図内のインチ数は口径を表わしています。
  • ※1インチは約2.54センチです。

シンバルは大きさでも、厚みでも、テーパーの度合(形状)によっても、音の高低が変わります。ですから同じ大きさなら同じ音の高さという訳ではありません。たとえばライドシンバルにも高音のものと低音のものがあったりして、シンバル同士の音の高低はさまざま。シンバルは用途や音色の好みによって使い分ける楽器です。