トランペットのできるまで
バルブケーシングを作る
バルブケーシングはトランペットの心臓部
ピストンが上下する管をバルブケーシングといいます。バルブケーシングは音の高さを切り替えるスイッチの役目をするとても大切な部分。いわばトランペットの心臓部です。すべての作業は最高度に正確でなければなりません。
1.旋削、穴ぐり加工
正確な位置に穴をあけます。

2.ロウ付加工
専用の治具にバルブケーシングを組み込み、炉の中を通してピッタリとロウ付します。
※ロウ付は、ハンダ付と同じような接合方法ですが、融点がハンダ付よりずっと高く、強度に優れた接合方法です。

3.中ぐり加工(ボーリング)
旋盤を使ってロウ付されたバルブケーシングの内側を精密に削ります。機械による作業ですが、ピストンを使う楽器にとって大切な工程です。

バルブケーシングとピストンの間のすき間は、片側で10ミクロンに設定されています。すき間に髪の毛1本が入っても動かなくなるくらい高精度なものです。
※10ミクロン(0.01mm)→髪の毛の太さの約10分の1
