トランペットのお手入れ
演奏後のお手入れ

図のように、ピストンを押さえながら抜差管をていねいに抜いてください。ポンと音がする抜き方は悪い抜き方です。抜いた抜差管から水分を抜き出してください。また、ウォーターキイからも管体内の水分を出してください。

抜差管から水分を抜く

※抜差管の材料は真ちゅうや洋白で耐食性に優れていますが、水分が長時間残留すると腐食が進行する恐れがあります。
※抜差管を抜くときは、必ず、該当するピストンを押さえながら抜いてください。

バルブケーシングの笠のネジを外し、ピストンを回さずにまっすぐ途中までゆっくりと抜きます。その状態でピストンバルブオイルを2~3滴注油。それから再び笠のネジを締めて、オイルがなじむように2~3回ピストンを上下させてください。

バルブオイルの注油

※オイルの注油を怠ると、動きが悪くなることがあります。まめに手入れしましょう。

楽器の表面をポリシングクロスで軽く拭き、汚れが取れたらケースにしまいましょう。

銀メッキのトランペットは、毎日念入りに磨いていても黒ずみが付いてきます。これは、銀が空気中や人間の汗に含まれる硫黄分や酸素に反応するためです。ただ、銀の場合は、鉄などの腐食と異なり反応部分が薄い膜となって内側を保護する役割を果たすので、機能としては心配する必要はありません。むしろ黒くなった部分は硬くなるため、変色したほうが音が良くなると考える演奏家もいます。
もし、見た目に綺麗になったほうが良いのであれば、シルバーポリッシュという研磨剤で磨くとよいでしょう。また、クロス(布)にシルバーポリッシュを染み込ませたシルバークロスを使う方法もあります。シルバーポリッシュを使うときは、少量だけ布につけて薄く広げるように、軽く磨いてください。