チューバのマメ知識
B♭調の楽器なのに、楽譜はC調

たいていの管楽器の楽譜はその楽器の調で記譜されています。しかしユーフォニアムもチューバは、B♭調の楽器なのにC調で記譜されています。これはオーケストラでの習慣によります。
19世紀半ばにユーフォニアムやチューバが発明され、オーケストラに広まりつつあった頃は、まだ専門の奏者が存在せず、弦楽器のコントラバスやトロンボーンの奏者が持ち替えて演奏することがよくありました。そのため作曲家は、種類や調性を問わず、読みやすさを優先してC調で書くようになったと言われています。
逆にイギリスやフランスなどの吹奏楽では、初心者(子供)に楽譜の読み方を教え、運指を覚えてから徐々に同じ運指の低音楽器に替わる、という教育法がとられていました。そのため現在でも、運指がわかりやすいト音記号のinB♭等の楽譜が使われることがあります。