チューバの成り立ち
チューバの仲間

チューバは金管楽器の中でもっとも低い音域の楽器ですが、ひと口にチューバといっても、小さい順にF管(えふかん)、E♭管(えすかん)、C管(つぇーかん)、B♭管(べーかん)の大きく4つの調があり、構造もいろいろです。また、チューバの仲間にバリトン、ユーフォニアム、スーザフォンがあります。

では、それぞれの音を少しずつ聴いてみましょう。スーザフォンはリズム打ち、チューバはワーグナーの楽劇「ニュルンベルクのマイスタージンガー」前奏曲から、ユーフォニアムはホルスト作曲「吹奏楽のための組曲 第2番」から、バリトンはイギリス民謡「スコットランドのつりがね草」からです。

スーザフォン

スーザフォン

チューバ

チューバ

ユーフォニアム

ユーフォニアム

バリトン

バリトン

※スーザフォン、チューバは低音なため音が割れて聞こえることがあります。

チューバを含む中低音金管楽器の音域表

※上の図は実音にて記載されております。

スーザフォンは大型のチューバをデザインし直して生まれた楽器です。
この楽器を考案したのは、マーチの曲を数多く作曲し、指揮者としても有名だったアメリカのジョン・フィリップ・スーザ。1890年代に楽器メーカーに特注して完成したものです。
肩の上から前へ出ている大きなベルが目を引くスーザフォンですが、このかたちの効果で、音を前方に伝えることができるのです。隊列を組んで演奏するマーチなどで使われ、丸く大きなベルが、フォーメーション(奏者の配置と展開)を組む際のシンボルになることもあります。
見るからに重そうなスーザフォン。真ちゅう製の場合、その重量はなんと約12.5キロにもなります。ABS樹脂製なら3キロほど軽くなります。

スーザフォン

スーザフォンはベルが前向き