チューバの成り立ち
サクソルン属の楽器

サクソルン属の楽器は、事情が複雑で、時代や国によって名前や楽器が異なります。主に日英米で使われている楽器について説明しましょう。
アルトホルン、テナーホルン、バリトンと名前が挙げられますが、実はサクソルン属の楽器は二種類です。種類はふたつですが、国によっては三種類以上に分類しているのです。これらはそれぞれ管の調性と太さが違い、音色と、バンドで受け持つ役割が異なります。

アルトホルン

トランペットより五度低いE♭管の楽器で、トランペット奏者やホルン奏者が持ち替えて吹くこともあります。日本やアメリカではアルトホルンと呼びますが、イギリスではこの楽器をテナーホルンと呼びます。

アルトホルン

アルトホルン

テナーホルン

上で書いたように、日本やアメリカでいうアルトホルンのことです。イギリスではこう呼びます。ただしアメリカでは、ときどき下のバリトンを表す場合もあります。
また、ドイツではまったく形の違う楽器のことをテナーホルンと呼ぶ場合があります。日本であえてテナーホルンという場合は、このドイツの楽器を指す場合もあります。

バリトン

ユーフォニアムと同じ音域のB♭管で、だいたい3本ピストン式です。ユーフォニアム奏者やトロンボーン奏者が持ち替えて吹くこともあります。
ユーフォニアムより楽器の管がだいぶ細く、音色が明るいです。逆に、ユーフォニアムより管が細いBb管の楽器をバリトンと呼ぶことができます。
米国ではベルとピストンが前を向いているユーフォニアムを、本当のユーフォニアムと区別するためにバリトンと呼ぶ場合があります。

バリトン

バリトン