チューバのしくみ
最長で960cmにもなる円すい管

チューバは、吹込管からベルに向かってどんどん管の直径が広がっていて、どこをとっても円すい管です。ただし、抜差管だけはまっすぐな円筒です。抜差管は、普段は息が通らずバルブを押すと通るようになる管のことです。

ここに示した図はロータリー式のチューバで、楽器の中心部に丸い装置が4つ並んでいます。それがロータリーバルブです。その左にあるレバーを押すと、第1レバーで第1抜差管を、第2レバーで第2抜差管を、第3レバーで第3抜差管を、第4レバーで第4抜差管を、息が通るようになります。それぞれ管が長くなる分だけ、音高が下がるわけです。これはトランペットなどと同じ仕組みで、第1で1音、第2で半音、第3で1.5音、第4で2.5音下がります。

チューバの各名称

チューバの全体表示
  • ベル(朝顔)
  • 1番管
  • 2番管
  • 3番管
  • 4番管
  • 5番管
  • 抜差管
  • ロータリーバルブ
  • マウスピース
  • 主調整管(メインチューニングスライド)
  • ウォーターキー
  • レバー

※各名称を選択すると、該当するパーツを拡大します

マウスピースから吹き込んだ息はどこを通ってどう流れるのかを示したのが、次の図です。もっとも音域が低いB♭チューバの場合、バルブを何も押さない時は約5メートル40センチ、全部押すと約9メートル60センチの長さの管を通ることになります。

チューバの息の通り方の例

レバーを押さない時

第1レバーを押した時

第2レバーと第3レバーを押した時

第4レバーを押した時

レバーを全部押した時