マリンバの成り立ち
マリンバとシロフォンはどう違う?

マリンバもシロフォンも木琴で、見た目はそっくり。この木琴はどっちだろう、というときに見てほしいのが低音域の音板の裏。マリンバは中央部分が大きくえぐれていますが、シロフォンは波打っているのです。音を聴き比べると、マリンバは柔らかくまろやかで、管弦楽器にも溶け込むような音。やや控えめな印象です。逆にシロフォンはくっきりとして、しっかり目立つ音といえるでしょう。

マリンバの演奏例

シロフォンの演奏例

マリンバは柔らかい音、シロフォンは硬い音。この差は調律の方法によるのです。マリンバは偶数倍音といって、基音と4倍音と10倍音で調律しています。一方、シロフォンは基音と3倍音の奇数倍音で調律しています。同じドの音板を調律する場合、マリンバはド、高いド、さらに高いミで合わせますが、シロフォンはド、高いソで合わせているのです。管楽器や弦楽器と似たような倍音構成のマリンバは、オーケストラといっしょに演奏すると音が溶けてなじみます。シロフォンが際立つのは、調律の方法が違うからなのです。
※ヤマハのシロフォンは奇数倍音で調律していますが、メーカーによって偶数倍音調律しているものもあります。

調律の例