クラリネットのしくみ
現代のクラリネット

クラリネットはサックスと同じで、奏者が息を吹き込むことで、マウスピースに装着されたシングルリードをふるわせて発音する楽器です。

クラリネットの吹き口

ふくらんでいる部分は樽と呼びます。この部分は外すこともできます。
樽は英語ではバレル。ドイツでは洋梨を意味するビルネと呼ばれています。

中央がふくらんだ、樽/バレル

中央がふくらんだ、樽/バレル

音の高さ(ピッチ)の調整に役立ちます。管楽器は暑い日は音が高く、寒い日は音が低くなります。そこで、音が高い時は樽を抜き、管を長くして音を下げる。逆に音が低い時はきっちり樽を突っ込みます。

抜くと言っても多くて2ミリくらいですが。抜く前と後の音を聴き比べてみてください。音がどれくらい下がるか、測定機の目盛りも参考にしてください。

樽を抜く前の音

樽を約2ミリ抜いた時の音

オーケストラで吹く時にはいろんな楽器がありますが、楽器ごとに音の高さに違いがあります。そのため最初に音合わせをしますが、音合わせの時は楽器が冷えていても、吹いているうちにだんだん温かくなって音程が上がります。それを調整するために樽を抜きます。
本番中でも周りと音程を合わせるために、演奏の合間にも調整します。

樽そのものがない楽器でも、その役割をするところがあります。例えばサックスではマウスピースを抜きますし、リコーダーやフルートなら頭部管を抜いて音を調整します。