アコースティックギターのしくみ
弦と音の高さの法則

ギターには、太さのちがう弦が、普通は6本張られています。弦の太さは音の高さと関係があって、同じ長さであれば、太い弦は細い弦より低い音を出します。
また、弦の張力も音の高さに関わってきます。ギターの弦を張ったりゆるめたりするチューニングは糸巻を回しておこなうのですが、ピンと張ると軽く1音程度は上がり、ゆるめると簡単に1音くらい下がります。張力を強くすると、音が高くなるのです。
さらに弦の長さも重要です。弦は2点支持で張られた状態ではじかれると振動して音が鳴りますが、振動する弦の長さが短くなると、音は高くなるのです。

ギターでは弦を押さえていない時は、ヘッド下のナットと、ブリッジボードにあるサドルの2点で弦を支えています。弦の張力が掛かるのでこの2つのパーツはとても重要です。

張られた弦の終点は白いサドル

張られた弦の終点は白いサドル

左の細長く白いのがナット

左の細長く白いのがナット

弦を押さえると、指板にあるフレットに弦が当たり、そこがナットに代わる支点になります。フレットとサドルの2点支持になるので振動する弦の長さは短くなり、音の高さは上がります。ちなみに、11フレットと12フレットの間の12ポジションを押さえると、弦の長さは全体の半分になり、音が1オクターブ上がります。6弦であれば、「低いミ」から「高いミ」になります。7ポジションを押さえると弦の長さは2/3になって「低いミ」から「シ」に上がり、5ポジションで3/4になって「低いミ」から「ラ」に上がります。

押さえる位置と音の高さの関係

  • 弦を押さえない時(00:00~00:10)
  • 弦の長さが1/2の時(00:10~00:20)
  • 弦の長さが2/3の時(00:20~00:27)
  • 弦の長さが3/4の時(00:27~00:36)