アコースティックギターの弾き方
チューニングをマスターしよう

ギターは、基本的には、演奏する人が自分でチューニングをおこなう楽器です。したがって、まずチューニングの作業に慣れることが非常に大切です。
ギターの弦は、必ずしも安定したものではなく、特に高温多湿の環境ではピッチが下がります。また真新しい弦も、落ちつくまでには、多少、時間を要します。音の合っていないギターではコードもきれいに響きません。そのため、ギタリストがギターを構えて最初に行うのはチューニング、ということになるのです。
ギターを弾くならば、まずチューニングに慣れること。これが大切です。

古くなった弦は音程が悪くなっています。正しいチューニングには新しい弦を張りましょう。弦を交換する時は6本セットで交換することをおすすめします。また、音を合わせるときには、図のように、低いほうから高くしながら合わせます。低くしながらでは正確なチューニングができません。

チューニングのイメージ図

ここでは、もっとも一般的なチューニング方法を、3つ紹介します。いずれも各弦を通常の音の高さに合わせる(レギュラーチューニング)方法です。

チューナー(チューニングメーター)を使う方法

チューナーを使えば、あまり慣れていない人でも正確なチューニングができます。メーターを見ながら、6本の開放弦の音程を合わせて行きます。

ポジションを使う方法

A音=440Hzを常に出す音叉、あるいはピアノなどで5弦開放弦を調弦し、ギターのポジションを利用してチューニングを行う方法です。まず音叉を鳴らして、5弦開放をA音に合わせます。次に5弦5フレットを押さえた音と4弦開放を、4弦5フレットを押さえた音と3弦開放を、3弦4フレットを押さえた音と2弦開放を、2弦5フレットを押さえた音と1弦開放を、5弦開放と6弦5フレットを押さえた音を合わせて行きます。

ポジションを使う方法

ハーモニクスを使う方法

フレットの真上で弦に触れ、ピッキングすることで発生するハーモニクスを利用したチューニング法です。図のように、5弦7フレットのハーモニクスと1弦開放弦、6弦7フレットのハーモニクスと2弦開放弦、4弦5フレットのハーモニクスと3弦7フレットのハーモニクス、5弦5フレットのハーモニクスと4弦7フレットのハーモニクス、6弦5フレットのハーモニクスと5弦7フレットのハーモニクスを合わせていきます。

ハーモニクスを使う方法

チューニングには、ハーフダウンチューニングという、6本の弦すべてを通常のチューニングより半音低く合わせる法もあります。この場合、1弦から6弦の順に、E♭、 B♭、G♭、 D♭、A♭、E♭の音に合わせることになります。
普通に販売されているギター用チューナーでは、チューニングできる音が、E、B、G、D、A、Eに固定されていますので、半音低く合わせることができません。正確にチューニングしたい場合は、クロマチックタイプのチューナー(12半音全部がチューニングできるタイプのもの)を使うとよいでしょう。
また、カポタストを使う方法もあります。厳密に合わせるのは難しいですが、1フレットにカポタストをつけて通常のチューニングをしてからカポタストをはずせば、半音下げチューニングになります。