クラシックギターのマメ知識
19世紀アメリカの黒人たちの心を慰めたのはギターだった

9世紀に何百万人ものアフリカの黒人たちがアメリカに連れてこられ、南部の農園で奴隷として働かされていました。彼らは思いを音楽に託して表現したいと願ったのですが、農園主たちは彼らが太鼓の音を暗号として連絡をとりあうのを恐れ、打楽器の演奏を禁じてしまったのです。そのかわり、弦楽器の演奏は大目に見られたため、黒人たちはギターの演奏に心の慰めを見いだすようになりました。こうしてギターは黒人たちの間で爆発的に普及、発展していき、ついには人種や民族を超えて、ジャズやポップスの世界を中心に、最も人気の高い楽器のひとつへと発展していったのです。
(参考資料:「知識の泉4~楽器の仲間」同朋舎出版刊)