クラシックギターのできるまで
ギター製作は木材の保管から始まる

ギターのおもな材料は木材。しかもそのほとんどが外国産です。もともと温度や湿度の影響を受けやすい材料ですが、夏期の湿度が高い日本では特に気を使います。湿度をコントロールできる場所で保管することが大切です。

湿度を常に調整している除湿室で材料を保管

湿度を常に調整している除湿室で材料を保管

クラシックギターの表板に使うのはドイツ松(スプルース)か米杉(べいすぎ)。ドイツ松の板は白っぽく、米杉の板は赤みを帯びて見えます。ドイツ松は粘りがあってクリアな、張りのある音がします。そして米杉は甘い音色で、低音に丸みがあるのが特長です。

手前がドイツ松、奥が米杉の板

手前がドイツ松、奥が米杉の板

木の育ち方も大切です。南側でよく日が当たってぬくぬく育った木は目が大きく、楽器の材料としてはいまひとつ。朝日や夕日がちょっと当たる場所で育つと、年輪が細かくてよい木になります。