クラシックギターのお手入れ
糸巻きのお手入れ

クラシックギターの糸巻きは、歯車がむき出しになっているオープンタイプのものがほとんどです。ここにゴミや異物が挟まったり錆びたりすると、糸巻きの動きが悪くなります。さらに悪化して歯車が固着してしまうと、チューニング(調弦)が全くできなくなってしまいます。
こういったトラブルを回避するためにお勧めしたいのがギアに少量のグリスを塗っておくことです。グリスは管楽器用のものがいいと思います。これを少量爪楊枝の先に付けて、糸巻きのギアのかみ合わせの部分に塗り、糸巻きを何度か回してなじませておきましょう。

お勧めは管楽器用のグリス

お勧めは管楽器用のグリス

少量のグリスを爪楊枝の先に付けて

少量のグリスを爪楊枝の先に付けて

糸巻きを何度か回してなじませる

糸巻きを何度か回してなじませる

KURE 5-56などスプレーのさび落としなどを吹きかけてしまう人がいますが、スプレーのオイルは木材部分に油が染みこんで悪影響を与えますので、使わないでください。油分が必要なのは歯車部分だけです。ただし糸巻きをギターから外し、木材に油分がかからないようにすれば、スプレーも使用OKです。

クラシックギターは、構造上ネックから垂直に糸巻きのツマミや軸が飛び出しているため、倒したり落としたりすると、糸巻きの軸が曲がってしまうケースがよくあります。その場合は糸巻きを交換するしかありません。糸巻きの交換はドライバー1本で簡単にできますので、自分でやってみるのもよいでしょう。

ただし注意していただきたいのは、糸巻きのサイズ。現在作られているほとんどのクラシックギターの糸巻きは35mmというタイプですが、ちょっと古いギターだと40mmとか32mmというタイプもあります。現在、交換用の糸巻きは35mmタイプしか流通していません。もし交換しようとしているギターの糸巻きが40mmや32mmタイプだった場合は、お近くのギター専門店に相談してください。

交換用の糸巻き

交換用の糸巻き