クラシックギターのしくみ
似ているけど違うフラメンコギター

クラシックギターの本場はスペインですが、もう1つ、フラメンコギターもスペインで生まれたギターです。
フラメンコギターは、フラメンコの歌と踊りを引き立てる伴奏として用いられる楽器で、見たところはクラシックギターとよく似ています。しかし音色はクラシックギターよりも明るく鋭く、バンと音がしてすぐに音が減衰する歯切れのよさが特徴です。少し音を聴いてみましょう。

クラシックギターとの音のちがいを図示したのが次の図です。フラメンコギターは踊りの激しさに合うように、レスポンスを速く、余韻を短くつくってあるのです。

クラシックギターとフラメンコギターの音のイメージ

フラメンコギターは、裏板と側板(がわいた)に杉の一種であるシープレスなど比重の軽い木を用い、板厚も薄くしています。ボディ自体の厚みも薄く仕上げてあるのです。また、奏でる音楽が速いため速く弦を押さえられるように、弦高(げんだか)もクラシックギターより低く設定してあります。ちなみにフラメンコギターとアコースティックギターの弦高は同じくらい。つまりクラシックギターは他より弦の位置が高いわけです。

クラシックギター(左)よりフラメンコギター(右)はボディが薄い

クラシックギター(左)よりフラメンコギター(右)はボディが薄い

クラシックギター(左)の方がフラメンコギター(右)より弦高が高い

クラシックギター(左)の方がフラメンコギター(右)より弦高が高い