エレキギターの選び方
お役立ちの小物類

新品の弦を張ったギターや、久しぶりに弾くギターを手にしたとき、ちょっと指が引っかかるなと感じることがあります。その引っかかりの原因は、弦の乾燥。いつも弾いているギターの弦が滑らかなのは、弦に残るわずかな指の油分が適度な潤滑剤になっているからなのです。指が弦に引っかかって滑りにくい時にお使いいただきたいのが、弦と指の間の摩擦を減らす潤滑剤、フィンガーイーズです。

ヤマハ 指板潤滑剤スーパースライド SS-100

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フィンガーイーズで一番ポピュラーなタイプはスプレーですが、最近はウェットティッシュのように使えるものやスティックタイプなど、さまざまな種類があり、いろいろと進化しています。例えば写真の左の2本が、スプレータイプ。ギターを肩に掛けたままでも、シュッと一吹きするだけで使えるので非常にお手軽です。これならリハの最中でも、あるいは本番中でも使えてしまいます。スプレータイプの注意点は、スプレーした時に指板にもフィンガーイーズが付着してしまうこと。エレキギターのメープル指板のように指板面が塗装されていればあまり問題ありませんが、塗装されていないローズウッドの指板などの場合は、フィンガーイーズの液が木の内部に染みこんでしまう可能性がありますので、スプレー後には指板を拭いておく方がよいでしょう。

左から1、2本目がスプレータイプ、3本目がウェットティッシュタイプ、4本目がスティックタイプ。

左から1、2本目がスプレータイプ、3本目がウェットティッシュタイプ、4本目がスティックタイプ。

ウェットティッシュタイプは、液を染みこませたシートで1本1本の弦を拭くことができます。弦だけに液を塗ることができるので、指板を傷めることもありません。また、少し変わったところでは、スティックタイプがあります。これは、スティック状の本体を弦に直接塗っていき、そのあと、付属の柔らかい布で軽く拭き取るというもの。塗るための時間はかかりますが、ムラのない塗りができるのでおすすめです。

ウェットティッシュタイプを開けたところ。

ウェットティッシュタイプを開けたところ。

スティックタイプには、拭き取り用の布も付属。

スティックタイプには、拭き取り用の布も付属。

エレキギターを家で練習する場合、もちろんアンプに繋がずに弾くこともできますが、しっかりと音を出して細かいニュアンスまで自分の耳で確認しないと、なかなか実のある練習にはなりません。けれどもいちいちアンプを出してきてケーブルを繋ぐのは結構面倒なもの。そこでおすすめしたいのがヘッドフォンアンプです。これは、家だけでなく、本番前に楽屋でウォームアップする時などにもたいへん役立ちます。

米国製の特殊なエレキギター演奏用の機具に「E-bow」というものがあります。これは丸いホチキスに似た形をしていて、ギターの弦に近づけると弦を弾かなくても電磁式に弦を自動で振動させるものです。つまり、弦を弾かなくてもずっと音を延ばすことができるのです。
これはギターでバイオリンのようなフレーズと音色を出したいときに使われることが多いようです。ピックと持ち替える必要があるので、ここ一発の飛び道具的に使います。