エレキギターのしくみ
[実験]いろいろなコイルをつくって試してみる
音の実験をしてみました
コイルの巻き数や巻くピッチなど、巻き方は音色や音量にかなり影響するとのこと。何千回も巻かなくても200回以上巻けばある程度の音は出るので試してみます。
すべての実験手順
-
1.ボルトにナットとワッシャーをセットし、エナメル線を巻く。
※この実験では4センチの長さに100巻き、200巻き、330巻きしたコイル、2センチの長さに330巻きしたコイルを使いました。 -
2.ボルトの下に円形磁石を付ける。
-
3.エナメル線をコードに繋ぎ、アンプに繋げる。
-
4.板やL字型金具などを使って、鉄弦を1本張った台をつくる。
-
5.コイルの上端が、弦から数ミリ低くなるように板などで調整する。
-
6.アンプの電源を入れ、鉄弦をピックではじいて音を聴く。
巻き数の違うコイルの音量を比較!
巻き数が増えると、音はどうなるのか? 100巻き・200巻き・330巻きで試してみました。
100巻きの場合
200巻きの場合
330巻きの場合
※ 実験による録音のため正しい音程と異なっております。
アンプの電源を入れずに弦をはじくと小さな音が聞こえるだけでしたが、電源を入れてボリュームを上げたら、かなり大きな音が聴こえました。その状態でコイルを取り替えて弦をはじいてみたところ、巻き数が増えるごとに少しずつ音が大きくなることを確かめられました。 コイルは、巻き数が増えると出力が上がるので、音が大きくなります。ある所まで巻いてしまうと、そこから先は逆に音が出にくくなるのですが、200巻き、300巻きの段階ではまだまだ巻けば巻くほど音量が大きくなります。
1つのコイルと2つのコイルの音量を比較!
コイルの数が増えるとどうなるのか、200巻きのコイルが1つの時と2つの時で比べてみました。
実験の結果
コイルが1つの場合
コイルが2つの場合
※ 実験による録音のため正しい音程と異なっております。
音の性質上、コイルが2つになると単純に音量も2倍になるというわけにはいきませんでしたが、それでもかなり音が大きくなりました。ちなみに2つのコイルの巻き方向が同じ場合、エナメル線は巻き終わり同士を繋げ、それぞれの巻き始めをコードに繋げるのが正しい繋げ方。下の2つの磁石はS極とN極が上下逆になるように並べます。あれこれ試してみるとおもしろいと思います。
同じ巻き数で太さが違うコイルの音色を比較!
コイルの巻き方で音色が変わるということを、細長いコイルと太いコイルの比較で試してみます。
実験の結果
細長い330巻きの場合
太い330巻きの場合
※ 実験による録音のため正しい音程と異なっております。
かなり微妙な違いですが、細長い方がすっきりとしてあっさりした音、太い方はふくよかな音に感じられます。もっと巻いていけば音色の差もはっきりとしてくるはずです。実際のエレキギターでは何千回と巻くので、巻き方によって音色にかなり変化が表れます。
コイルと弦の位置の実験
コイルを磁石ごと動かしながら弦をはじいてみたところ、弦の真下にある時に一番音が大きくなりました。コイルと弦との距離がとても大事だということがよくわかります。動かしている様子と音を、映像で確かめてみてください。
実験の様子
細長い330巻きの場合
※ 実験による録音のため正しい音程と異なっております。