エレキギターのしくみ
「エフェクター」を使う目的

エフェクターにはさまざまな種類があります。主に次のようなものがあります。

  1. 音を歪ませるもの:ディストーション、ファズ、オーバードライブ
    アンプだけでは得られない強烈に歪んだ音を出したいときや、普段は歪まない音が出るようにしておき、必要なときに歪んだ音を出すなどの使い方をします。オーバードライブよりもディストーションやファズの方が、歪みの度合いが大きくなります。
  2. 残響音などをつけるもの:ディレイ、リバーブ
    音にエコー効果をつけるのがディレイで、残響音をつけるのがリバーブです。リバーブはギターアンプに内蔵されている場合も多いです。
  3. 音に広がりをつけるもの:コーラス
    クリーンな歪んでいない音にかけると、広がりのある美しい効果が得られます。
  4. 音にゆれをつけるもの:フェイズシフター(フェイザー)、フランジャー、ビブラートなど
    フェイズシフターは回転スピーカーに似た効果をもつもので、フランジャーはジェット音のような効果をつけることができるものです。ビブラートには音程を揺らす効果があります。
  5. その他特殊効果:ワウワウ、オクターパーなど
    ワウワウはペダル型になっており、踏むことでギターの音に文字通り「ワウワウ」という効果をつけるものです。
    オクターパーは1オクターブ下の音を付け加えるものです 。最近は多機能のものもあります。

エフェクターのイコライザーは、一般的に音のなかの特定の周波数を大きく(ブースト)したり小さく(カット)したりするものです。グラフィックイコライザー(周波数ごとにスライド式のつまみが並んでいるタイプ)と、特定の周波数帯域をブースト/カットするパラメトリックイコライザーがあります。多くの場合、「イコライザー」といえばグラフィックイコライザーのことを指します。
一方、楽器にもイコライザー(トーンコントロール)がついていますが、これはアクティブタイプのものを除いて高音域をカットする機能しかなく、ブーストはできません。そのため、より細かい音づくりをしたいときには、エフェクターとして販売されているイコライザーを使用します。