ファゴットの吹き方
リードのつくり方

プロのファゴット奏者は、ほとんどの場合、手づくりのリードを使っています。 そこで、リードのつくり方の一例をざっと紹介しておきましょう。

  1. まず葦(あし)の一種であるケーンを縦に4等分します。
  2. 中央部の表皮をはぎます。
  3. 舟型にします。
  4. 中央に切れ目を入れて2つに折り、ケーンの表皮が残っている部分に、縦に切り込みを入れます。
  5. 繊維に沿って切るため裂けやすく、失敗することが多い工程です。
  6. マンドレルを芯にワイヤーで丸く留めます
  7. 糸を巻いて、接着剤やマニキュアのトップコートなどで糸がほつれてこないようにテカテカに塗ります。
    リードの先端をカットし、その間に下敷きとなるプラークを挟み、ナイフで表面を削れば、出来上がりです。
    ※初めは、手順3の状態で市販されている「プロファイルドケーン」を買って、ここからつくってみるとよいでしょう。
リードのできるまで

リードは演奏前に水につけて、湿らせてから演奏してください。乾いている状態で吹き始めると、リードが湿っていくにつれて状態が変化していきます。演奏中にリードが乾くようでしたら、小さな水入れを用意して時々リードを水につけて湿らせるようにしてください。

リードの調整は、専用の工具の代わりに耐水のサンドペーパーでも代用できます。荒削りなら600番くらい、仕上げは800番か1000番が使いやすいでしょう。