フルートのしくみ
フルートの材料は何?

銀色のフルートには、銀メッキもあれば、洋銀(ニッケルシルバー)製や総銀製もあります。総銀製というのは、スターリングシルバーとも呼ばれる純度92.5%の銀を、管体にもキイシステムにも用いたフルートのことです。
金色のフルートでは、9金、14金、18金などがあります。数字が大きいほど金の含有率が高くなります。
14金には金、銀、銅が混ざっているのですが、銅を増やすと赤っぽい金色に、銀が多いと黄色っぽい金色になります。赤い14金はコンサート会場でライトが当たると、まさに金らしく輝きますね。
フルートは、楽器として音が良いことも大切ですが、装飾品という感覚もあって、デザインや材質自体にも美しさが求められるようです。

14金のフルート

14金のフルートの重さは約500グラム、ちなみに総銀製は約440グラム

プラチナ製のフルートもあって、この楽器は金より比重が大きくなる分、音が強くなります。すごく華やかで、ホールのすみずみまで音が飛んでゆく感じです。それだけに、吹き手に掛かる抵抗もかなり強くなります。普段、銀の楽器を吹いている人が14金や18金、プラチナを吹くとパワー不足で音が鳴り切りません。それぞれの素材には、それぞれの吹き方があるわけです。

最近、ファンが増えているのが木製のフルート。管体に比重の大きなグラナディラという木材を使い、キイポストやキイなどは銀で作っています。その暖かい音色はたいへんに魅力的です。

グラナディラを用いた木製フルート

グラナディラを用いた木製フルート