フルートのマメ知識
ピッコロは昔のフルートに似ている?

フルートの半分ほどの長さで、指づかいもフルートと同じピッコロ。ちょっと見たところはフルートをそのまま小さくしたようなかたちですが、詳しく見ると、いろいろと違うところがあります。まず管体の素材。金属が主流になったフルートに対して、ピッコロは現在もほとんど木製なのです。理由は、ピッコロの高い音域だと金属では音色が鋭くなりすぎるため。次にピッコロの管体は、先端に向かって細くなる円すい形です。フルートも昔はこのかたちだったのですが、19世紀にテオバルト・ベームが太さを変えない円筒形を採用して以来、それが定着しています。しかしピッコロの音域では、先細りのかたちのほうが適しているのです。そして最後に唄口。ピッコロでは今も、リッププレートのないタイプが普通に使われているのです。
こうして見てくると、ピッコロの特徴は、昔のフルートに見られたものばかりですね。
(参考資料:「はじめての楽器 フルートとトランペットの演奏」ヤマハミュージックメディア)

ピッコロ

ピッコロ