リコーダーの選び方
樹脂リコーダーと木製リコーダー

ABS樹脂製のソプラノリコーダー(左中央)、アルトリコーダー(右)

ABS樹脂製のソプラノリコーダー(左中央)、アルトリコーダー(右)

本来リコーダーは木製の楽器ですが、現在は樹脂リコーダーが販売されています。
樹脂リコーダーは価格が手ごろで壊れにくく、音や吹き心地が安定しています。

また、中性洗剤で丸洗いできるなど、メンテナンスが簡単であるという利点がありますが、楽器が水分を吸収しないためウインドウェイ(気道)に水滴が詰まりやすいという面もあります。
もしウインドウェイに水滴が詰まってしまったら、ウィンドウ(窓)の上に指を軽く当て、強く息を吹き込んで水滴を取り出してください。また、演奏中に行う場合は、風音が聞こえないように注意しましょう。ほんの少し吸うことで、楽器内部に付着した水滴を崩して解消できることもあります。

ヤマハの木製リコーダー

ヤマハの木製リコーダー

ヤマハの樹脂リコーダーは、ABS樹脂のブタジエンの混合比が高く、対衝撃性に優れています。
また、木製リコーダーのノウハウをフィードバックし、優れた吹奏感と澄んだ音色と正確な音程が特長です。基準ピッチA=444Hz に設定しているので、頭部管を抜いてピッチを調整することにより、リコーダー以外の楽器とのアンサンブルの際にも容易に音合わせができるのです。

木製リコーダーは、
柔らかさと甘さが強調される音色のローズウッド。
力強さと艶やかさが特徴のエボニー。
力強さの中に甘さあり、透明感ある音色のキングウッド。
力強さより繊細さを表現するのに向いたカステロウッド。
甘く澄んだ音色で、アンサンブル時に際立ったハーモニーの美しさが発揮されるメイプル。
といった具合に、柔らかい木は柔らかい音、堅い木は堅い音がし、ぬくもりのある音色で幅広い表現が可能です。
ただ、樹脂リコーダーに比べると高価で、細やかなメンテナンスが必要です。

木製リコーダーの独特の豊かな音色は樹脂リコーダーではなかなか出せないので、より演奏を楽しみたいのであれば、木製リコーダーを使うことを検討してもよいかもしれません。
一本一本に特徴があり、音の性質も違うので、習っている先生や専門家に音を出してもらいながら一緒に選ぶのがよいでしょう。