ティンパニの叩き方
マレットが音質を左右する

ティンパニを叩くマレット(バチ)には色々な種類があり、奏者は演奏中にマレットを変更し音色を変えることができます。音の柔らかさや強弱など、楽譜の要求や表現したい音に合わせマレットの種類を使い分けます。
マレットの素材は、被膜と接触する頭の部分にはフェルト、フランネル生地、コルクなどが、柄の部分には木材や竹が用いられることが多いです。少し意外かもしれませんが、竹は軽くて扱いやすく、特に熟練した奏者に人気があります。まっすぐで節の位置がそろった2本の竹を組み合わせて、1組のマレットの柄として使用します。

頭が木やフェルト、柄が木のマレット

頭が木やフェルト、柄が木のマレット

竹製のマレット

竹製のマレット

バッハやモーツァルトの時代には今より小さなティンパニが使われていました。叩くマレットは木製で短く、音も比較的軽い音だったようです。モーツァルトが今のティンパニの深く柔らかい音を聴いたらびっくりするのかも知れません。