2015年3月期 第1四半期 決算説明会 質疑応答

Q1 : 中国のピアノ等が好調とのことですが、中国の1Qの市況および今後の見通しについて教えてください。

A1 : 前期後半に過剰だったピアノの流通在庫が減ってきたことや販売網の拡充を進めている中で2級都市、3級都市といった都市部以外の地域の販売が伸びたことが好調の主要因です。
今後の見通しですが、2~3年前と同様に対前年20%というような成長は難しいと考えているので、成長戦略から競争戦略に切り替えていきながら、しっかりとシェアを確保していきたいと思っています。


Q2 : 欧州の状況について、楽器・音響機器別に説明してください。円高傾向が進みつつあるので、為替の感応度もあわせて教えてください。

A2 : ◇楽器 1Qは、ピアノは苦戦しましたが、電子ピアノは堅調でした。今後については、欧州で人気のあるハイエンドポータブルキーボードの販促に注力して売上増を目指します。地域的には、南欧の市場が回復傾向、イギリスは好調という中で、ドイツを含む中央ヨーロッパの動向が鍵になってくると考えています。

◇音響機器 AV機器は、厳しい状況が続いています。今後は新商品の市場導入に注力することに加えて、販売網に対する施策も大事な要素になってくると考えています。
PA機器は、好調なスタートとなりました。デジタルミキサーの新商品が他の地域に先行して市場導入が進み、市場の商品評価も高く販売も好調です。
為替の感応度については、対ユーロで1円の為替変動で営業利益3.6億円の影響です。


Q3 : 本日の説明の中に出てきたPA音響設備工事とはどこの地域のことで、どのような状況なのかを説明してください。

A3 : PA音響設備工事というのは、主に劇場やコンサートホール等の公共施設に対する音響設備工事で、日本国内の事業です。
受注から施工、売上まである程度時間がかかることもあり、前々期の受注が不振だったために、前期は売上的には厳しい期でした。
前期後半からかなり受注が回復してきたため、今期は売上増を見込んでいます。


Q4 : 中国での価格戦略について教えてください。

A4 : 単純に直接の価格競争で成長を狙うのではなく、市場性、商品の優位性等による慎重な対応をしていく方針です。


Q5 : 中国での音楽教室事業の現在の状況と中国市場での音楽教室事業の位置付けについて教えてください。

A5 : 中国の音楽教室は順調に生徒数を伸ばし、1万人を超えるまでになっています。
音楽教室の展開については、当社直営の教室中心から、販売店での教室開設に軸足を移し生徒数拡大を図っています。
音楽教室事業の一番の目的は、事業単体での収益よりも楽器演奏人口の拡大、需要の拡大であると考えています。


Q6 : 電子部品事業の第2四半期の売上が32億円まで落ち込むとすると、営業損失は▲3億円よりもう少し大きくなるのではないでしょうか?

A6 : 電子部品事業に関しては、市況も変化していて見通しを立てるのが難しい点もありますが、固定費の削減やモデルミックスの変化によって利益率も変動があるので、そういった点を考慮して、現時点では営業利益は▲3億円としました。


Q7 : 新規連結の営業利益への影響は、前回予想時に比べてどう変化していますか?

A7 : 新規連結の営業利益への影響は年間で▲23億円と考えています。Line 6の新商品の販売が前回予想時の想定よりも若干低調だったこともあり、下方修正しています。


Q8 : AV機器の部品調達問題は解決したのでしょうか?

A8 : 春先から2~3か月生産が遅れていた商品がありましたが、生産面ではすでに解決しています。ただ、4月からの遅れを100%キャッチアップできるかと言えば、それはこれからの課題と考えております。


Q9 : 為替影響に関連した価格政策の考え方について教えてください。
為替のポジティブな影響を現地販売価格に反映して販売数量を増やしていくことを目指しているのでしょうか?

A9 : 為替が常に変動している中でも安定的な価格政策により、消費者の不信感を招かないよう意識しています。ただし、商品、市場、競争関係によっては、価格への反映も行っています。