社長メッセージ

 現在、当社では2019年3月期を最終年度とする3ヵ年の中期経営計画「NEXT STAGE12」を推し進めています。その初年度となった2017年3月期は、前期に比べて、為替影響により売上高で300億円以上の減収影響、営業利益では100億円を超える減益影響がありましたが、実質増収に加え、販売価格の適正化、コストダウン施策の着実な展開などにより、各利益段階で5期連続の増益を達成しました。営業利益は前期比8.9%増の443億円となりましたが、最も評価すべき点は営業利益率の改善です。販売価格の適正化及びコストダウンが奏功し、2017年3月期は10.9%となり、前期と比べ1.6ポイントの改善となりました。「NEXT STAGE12」で掲げる営業利益率12%という目標に対し、2016年3月期の9.3%から1年ごとに1ポイントずつ、3年累計で3ポイント改善していく考えでしたが、初年度でしっかりとした進捗の実績を刻むことができ、戦略及び施策の方向性に間違いはないと認識しています。

 2年目となる2018年3月期は、営業利益485億円、営業利益率11.4%を目指す計画です。これは、2004年3月期に計上した営業最高益451億円を上回る意欲的な計画ですが、当時は極めて好調だった半導体事業が大半の利益を稼ぎ出した時期であり、当社のコア事業である楽器事業や音響機器事業の利益貢献はあまり大きなものではありませんでした。それに対し、現在は、楽器事業や音響機器事業を中心として、構造改革や組織改正の効果などにより収益力が着実に強化され、当社の利益成長を牽引しています。楽器や音響機器といった主力商品でしっかりと稼ぐという理想的な事業構造をドライバーに、営業最高益の達成に全力を注ぎます。

 当社が成長を続け、世界中のお客さまに将来にわたって常に新しい価値・ソリューションを提案していくためには、ブランド力に磨きをかけ、革新的な商品開発を行うのみならず、当社の体制変革も不可欠だと考えています。すでに実施済の組織改革に加え、2017年6月にはコーポレート・ガバナンスの機関設計を見直し、監査役等設置会社から指名委員会等設置会社へ移行しました。経営の監督機能の強化はもとより、新設する執行役への権限移譲により、経営執行での意思決定のスピードアップを図ってまいります。

 新中期経営計画の初年度として順調な一歩を踏み出すことができましたが、今後も掲げたテーマ、課題に全力を尽くす姿勢を絶やさず、「なくてはならない、個性輝く企業」というあるべき姿の実現に向け、技術力、提案力、感性、多様性というヤマハらしい強みを大いに発揮しながら、さまざまな課題に果敢に挑んでまいります。株主・投資家の皆さまには、引き続き変わらぬご支援を賜りますよう、お願い申し上げます。

2017年6月
代表執行役社長
[ 画像 ]中田卓也