中期経営計画「Make Waves 1.0」(以下、中計)初年度の2020年3月期は、厳しい外部環境の年となりました。
米中貿易摩擦の激化を起因に世界経済が減速。特に中国、新興国では減速感が増し、新興国の通貨安が進行、通年でユーロとともに大きく為替影響を受けました。また、米国では中国製品に対する制裁関税により一時混乱が生じたほか、日本では、2019年10月の消費税増税後の消費減や自然災害で消費低迷が続きました。期末にかけては世界中でCOVID-19の感染拡大により、急速かつ甚大な影響が出るなど、大変厳しい1年でした。
COVID-19は、各国政府による稼働制限に伴い当社の生産が計画に及ばず、商品供給に影響しました。しかしながら、当社のサプライチェーンは東日本大震災時の経験から、部品の調達先を複数化し、代替部品の使用にも対応できる仕組みを構築していたことで、混乱を最小限に抑えることができました。また、複合工場化の強みを生かし、工場間でのライン整合、工場の人的リソースをフレキシブルに活用し合うなど機動的な対応も実践できました。