社長メッセージ

[ 画像 ] 取締役 代表執行役社長 中田卓也

 新中期経営計画「Make Waves 1.0」(以下、新中計)についてお話しする前に、この10年のヤマハグループの経営を振り返ってみます。2008年に起きたリーマン・ショック直後、需要減と急速な円高に苦しんだものの、その苦境が当社グループをより強くし、また個性に磨きがかかったと思っています。中長期的な経営ビジョン「なくてはならない、個性輝く企業」に向かって着実に進化していることは、これまでの中期経営計画の成果をご覧いただけばお分かりいただけると思います。事業構造を見直し、組織を組み替え、利益率を改善する。一歩ずつ確実に課題を乗り越えてきたことは、大きな自信となっています。

 前中期経営計画「NEXT STAGE 12」(以下、前中計)の3年間、「なくてはならない、個性輝く企業」になるという中長期の経営ビジョンの実現に向け、ブランド力の強化と、その成果としての営業利益率向上を推し進めてきました。その結果、財務・非財務の両面で3年間通じて着実に実績を積み上げ、経営目標である営業利益率12%を達成することができました。また、その他の財務目標であるROE10%水準、EPS200円水準についてもそれぞれ達成しました。

 新興国での成長が計画をやや下回った点やAV機器事業の進捗遅れなど、いくつか課題もありますが、掲げた定量目標をいずれも達成することができました。特に、楽器事業は先進国・新興国ともに販売を伸ばし利益成長をけん引したほか、前中計の成長ドライバーと位置付けていた業務用音響機器事業も、セグメントで爬行性が存在しますが業績をけん引しました。コスト削減についてはあと一歩という結果になりましたが、これは原材料のコスト上昇が想定を上回るなど、外的要因に大きく影響されました。

 事業部制から機能別体制への移行についても、生産や開発機能を集約したことでさまざまな効率化が進みました。中でも、2018年に本社構内に竣工した新研究開発拠点「イノベーションセンター」では、技術者同士の交流が増えたことで、技術と技術の掛け合わせから新たな価値がいくつも生まれ始めています。知見として蓄積された異なる要素技術の掛け合わせで、どこにも真似のできない最先端の価値を提供できる素地が整ってきていると実感しています。こうした組織・体制の変更により、役割や機能を間違いなく強化することができたと評価しています。

 では、中長期経営ビジョンを実現するためにはどうすべきか。
今回発表した新中計のタイトルに、ブランドプロミス「Make Waves」を取り入れた通り、私たちはヤマハブランドが持つ価値を究極まで高めていくことで、さらなる成長を実現していきたいと考えています。

 自らうねりを作り、お客さまに心震える瞬間をお届けする。
2019年1月、当社グループはブランドプロミス「Make Waves」を発表しました。「個性、感性、創造性を発揮し、自ら一歩踏み出そうとするお客さまの勇気や情熱を後押しする存在でありたい」との想いを込め、お客さまが心震わす瞬間を「Make Waves」という言葉で表現し、そうした瞬間を作り出す「なくてはならない、個性輝く企業」になることをお客さまに約束しました。そしてこの言葉を最初に具現化する経営計画として新中計を位置付け、そのタイトルを「Make Waves 1.0」としました。「Make Waves」は、お客さまがヤマハと聞いてすぐに想起していただきたいイメージである一方、従業員に対しても、企業経営の軸であるヤマハフィロソフィーを常に意識しながら、波風を恐れず新しいことに挑戦してほしいという想いを込めています。「Make Waves」は、お客さまにとって、そして当社グループにとって、新たな一歩を踏み出すきっかけになるはずです。

 「なくてはならない、個性輝く企業」になるために、前中計を受けて新中計では、財務目標として事業利益率13.8%、ROE11.5%、EPS270円、非財務目標としてコーポレートブランド価値1.3倍(ヤマハ(株)とヤマハ発動機(株)の合同ブランド価値)、新興国の器楽教育普及累計100万人、認証木材使用率50%という目標を掲げました。このうち財務目標はさまざまな事業の取り組み結果であり、ある時点での経営の実力を表しますが、非財務目標は長期的な視点から企業にどの程度の競争力が培われたかを測る指標と認識しています。また、一般的に時価総額+負債=企業価値となりますが、当社グループには負債がほぼないため、EPS×PERで企業価値向上を考えます。EPSは財務目標の一つである一方、PERに大きく寄与するのは非財務目標となります。その経営目標を達成した結果としての企業価値(≒時価総額)1兆円以上を到達イメージとして掲げました。

 事業利益率について少し触れると、前中計では9%台の利益率が毎年1ポイントずつ向上し、2019年3月期には12%以上まで向上しました。新中計でも同様に毎年1ポイントずつ向上していく方針ですが、そうすると3年間で15%まで上がることになります。目標の約14%に対して、1ポイントの乖離が出ますが、この1ポイント分は成長投資に充てたいと考えています。この成長投資には設備投資といった経常的な投資は含めず、情緒的価値を高めるブランド施策や、新技術・新製品の研究開発に充当します。

 利益率の向上については、収入を増やし支出を減らすというシンプルな方程式が今後も基本となります。まず収入面では、新興国での成長が鍵となります。新興国の所得上昇の流れを逃さず、ブランドイメージを訴求しながら、顧客数をしっかりと伸ばします。限界利益率も高く、販売が伸びれば自ずと利益も積み上がります。これまで取り組んできた価格の適正化にも引き続き注力していきます。既存商品の価格適正化はほぼ一巡し、またトップシェアの商品が多いため、さらなる適正化の余地は限定的との見方があるかもしれませんが、そこは新たな付加価値を追加して、その付加価値に見合った対価の分、価格を適正化し利益率の向上を図ります。

 キャッシュの使い方も、これまでは技術やコスト、品質、生産プロセスの強化など、主に機能的価値や利益率の向上に充てることが多かったのですが、今後は、情緒的価値の向上という新たな取り組みにも、もっと割り当てていきたいと考えています。もちろん製品開発も、AIをはじめ新たな開発手法をこれまで以上に貪欲に取り入れていきます。

 一方、当然ながらコストダウンも徹底的に進めます。前中計では、3年間累計で80億円という削減目標に対し、調達価格の上昇などもあって、53億円の削減にとどまりました。新中計では、3年間で累計55億円の削減を目指します。目標が前中計に近いのは、新中計1年目は前期までのコスト上昇分が一定割合で残っていることによります。グローバルに分散している購買機能を集約するとともに、生産工場の役割再編をさらに進め、稼働率を改善していくほか、労働力のRPA(Robotic Process Automation)化など、まだやれることはたくさんあると考えています。

米国・楽器見本市NAMMショーにてブランドプロミス「Make Waves」を発表

 新中計策定にあたっては、各地域のマクロ経済環境や市場予測にとどまらず、未来予測や統合思考の考え方なども取り入れ、世の中がどのように変化していくかや当社グループにとってのリスク・機会について議論しました。今後、デジタル化の加速により、産業構造が急激に変化する中で、ライフスタイル・価値観の多様化により、物質的な豊かさだけでなく、より精神的な満足や本質が求められる時代になると思われます。また、サステナビリティへの社会的な意識もさらに高まり、企業の社会的責任がより一層求められ、社会への貢献が中長期的に企業の価値創造に繋がることが広く認知されるでしょう。このような流れは「技術×感性」を強みとする当社にとってチャンスとなります。

 これまでの成果も踏まえ、新中計では、「顧客・社会との繋がりを強化し、価値創造力を高める」ことを基本戦略に据え、「顧客ともっと繋がる」「新たな価値を創造する」「生産性を向上する」「事業を通じて社会に貢献する」という4つの重点戦略を設定しました。これまでの中計と違って特に焦点を当てたのが、社会価値の創造が当社の価値創造に繋がる考え方です。従来の中計でも、サステナビリティを重点施策の一つとしていましたが、事業戦略とは一線を画す位置付けにありました。今回それぞれ別のものとして考えるのではなく、事業戦略の考え方の中心にこの社会価値の創造を据えようと考えたのです。

 事業成長と社会価値の創造のベクトルを合わせた戦略を描く企業はまだそれほど多くはありませんが、音楽文化の拡大・発展に向けた取り組みや、持続可能な木材調達といったサステナビリティ活動に以前から当然のように取り組んできた当社グループだからこそ描ける戦略です。楽器事業や音響機器事業など既存事業の分野でも、この社会価値の創造という視点を通して、これまでと違った新しい価値を創出できると確信しており、また、当社グループが磨き上げてきたコア技術を使って、全く新しい領域からも社会に貢献できると考えています。難しい課題ですが、この両方を目指します。

顧客ともっと繋がる

 まず、「顧客ともっと繋がる」ために、新たに策定したブランドプロミスによるブランド訴求と、デジタルとリアル両面での顧客接点の強化、そしてライフタイムバリュー(LTV)向上に向けた取り組みを加速します。当社グループが提供する商品やサービスは、実は全年齢をカバーしていますが、お客さまと一生涯にわたって繋がり続けるという視点がありませんでした。過去の中計では、顧客基盤を広げて深掘りしていくことを中心に考えていましたが、ここに「長く」という時間的概念を取り入れることにしました。長く繋がるためにどうしたらいいかという視点が、新たな価値を生み出すこととなり、そこで得た知見や情報が、次の製品開発にも生きてくると考えています。そのため、顧客情報データベースを再整備し、お客さまへ統合的な商品・サービス提案を可能とする仕組みを新中計期間中に確立していきます。

 前中計期間中、中国での業績を計画以上に拡大することができましたが、新興国・中国では今後も中間所得層がますます拡大を続け、新たな需要が生み出され、顧客ともっと繋がる必要が出てきます。当社グループは、他社に先駆けて1980年代より中国市場に直接進出し、現地に自社生産工場も整えてきました。折しも、改革開放政策の施行を契機に、中国伝統の音楽を大切にしつつも、西洋音楽も否定しないという風潮が生まれ、さまざまな音楽が中国に入ってくるようになり、そうした流れの中、当社グループは常に中国の音楽の発展とともに歩んできました。その結果、中国ではヤマハブランドに対し、他社にはないプレミアム感を感じていただけるようになったと自負していますし、この優位性を武器に、ピアノや電子楽器を通じてブランド力を高める取り組みを継続してきました。こうした取り組みは、他の楽器群のブランドイメージ強化にも寄与しています。今後、この高いブランド力を、他の事業にも応用していきたいと考えています。

 もちろん現地のニーズに丁寧に対応することも、ブランド力向上に不可欠です。例えば、中国では、中国専用に製造したキーボードを販売し、そのキーボードを使った音楽教室を展開しています。現在、器楽教育の普及に注力しているインドでも、西洋楽器を現地の文化やニーズに合わせた商品としてお届けしたいと考えています。さらに、その発想を逆転させて、当社グループの技術を用いて、風化しつつある民族楽器や民族音楽を生まれ変わらせることも可能です。文化の伝承は、まさしく新中計で掲げる社会価値の創造そのものであり、積極的に取り組んでいきます。また、インドは、映画産業が非常に盛んなので、音響機器事業でもビジネスチャンスが見込まれます。中国やインドに限らず、ASEAN諸国など成長期にある市場においては、現地に自社生産工場を作り、音楽文化が醸成していく流れをしっかりと捉えていくことが、ブランド力向上の要諦になります。海外では、模倣品が出回るリスクもありますが、音楽文化が浸透してくると、人々の感性が磨かれ、模倣品ではその感性に追いつかなくなります。価格以上に本物の表現力を持った商品がどの地域でも選ばれることを、私たちは身をもって知っています。

 このように世界には、音楽文化が普及する余地が多分にあることから、当社グループが業容を拡大できる余地もまだあると認識しており、今後顧客ともっと繋がることが重要になると考えています。

新たな価値を創造する

 ヤマハらしい技術と感性の掛け合わせで、新しい付加価値を生み出し、お客さまにとって新たな価値に繋がる商品・サービスをお届けすることが重要です。そこで、「新たな価値を創造する」ために、世の中の変化やお客さまからのフィードバックに基づき、当社が保有するあらゆる技術と感性を融合させ、ユニークな商品・サービスをお客さまに提供していきます。商品が持つ価値は、機能的価値と情緒的価値に分けることができますが、このうち情緒的価値を高める施策を通じて、社会やお客さまとより一層密に繋がることで、ブランド力にさらに磨きをかけることができます。AIやIoTで利便性が格段に高まると同時に、消費者の価値観がモノの所有からシェアリングやサービスへと移り変わり、より精神的な満足や本質が求められる時代において、機能的価値以上に情緒的価値へのニーズは間違いなく高まります。楽器というのは本来、感性や情緒的な印象を基準にお買い求めいただくものです。音や楽器を単なるモノではなく文化そのものと捉え、技術に加え、感性を磨き続けてきた当社グループにとって、こうしたニーズの変化はまさに追い風です。また、当社グループは、定量化しにくい「感性」を科学的に分析する取り組みにも歴史的にチャレンジしてきました。情緒的価値の向上のポイントを因数分解できることは圧倒的な優位性です。

生産性を向上する

 収益力を高める重要な要素として、生産性向上があります。当社グループは、付加価値向上と商品価値の訴求強化を通じて価格適正化をさらに進めます。加えて、製造コストの低減は、工程再配置、生産性向上、グローバル集中購買とVA / VE推進による調達コストダウンなど改善すべき要素があり、今後も持続的なコスト低減を図ります。また、生産現場だけでなくグループ全体で経費の使い方を改善すべく、経費をゼロベースで見直し、単なる節減でなく将来の顧客価値向上に向けた戦略的な経費の使い方にシフトすることにより、生きた資源投入としてさらなる収益力の強化を図っていきます。

事業を通じて社会に貢献する

 そして、今回新たに掲げた戦略「事業を通じて社会に貢献する」。
これは、私が常々口にしていることですが、人々の心に潤いを与え、言語を超えて世界中の人々を共感させる偉大な力を持つ音楽は、さまざまな社会課題を解決できる可能性を持っています。音楽が人間にとって重要な文化であることに異論を唱える人はいないはずです。その揺るぎない確信が、当社グループの経営の根幹にあります。その重要な文化の拡大、発展の担い手としての使命を常に持って仕事に取り組めば、まだまだやれることがたくさん出てくるはずです。音楽文化の持続可能性を考えることは、当社グループの持続可能性を考えることに等しいと私は思います。

 SDGsが示す17の目標はリスクとして捉えることもできますが、一つ一つの目標に、当社グループらしい取り組みでしっかりと対応していけば、逆に大きな優位性になると考えています。例えば、楽器の材料に希少木材を使用することも多いですが、当社グループの持続可能性を担保しようとするなら、第三者に任せるのではなく、自らそうした希少木材の持続可能な調達を実現しなくてはなりません。木材というのは、1年や2年で成長するものではありません。50年後に木材を調達するなら、今から手掛けなければ間に合わないのです。地球環境が脅かされれば、当社グループの仕事も消滅するという意識で取り組んでいきます。

 これは、音楽文化の発展も同様です。文化の醸成、発展も一朝一夕で実現できるわけではありません。何年かかるか分からない取り組みでも、その文化が廃れれば、同様に私たちの仕事は消滅します。逆に、文化の醸成とともにヤマハブランドも浸透すれば、そう簡単に崩れることのない優位性になると考えています。リスクはチャンスに変えられるのです。

 当社グループはこれまで一貫してガバナンス強化に努め、指名委員会等設置会社への移行、譲渡制限付株式報酬の導入、クローバック条項の採用など、着実にガバナンス改革を進めてきました。これは、ガバナンスを形から捉えるというよりは、どうすればヤマハという会社がアウトプットを出せるかを常に考え、PDCAを回しながら仕組みや制度を変えてきた結果だと考えています。

 監督と執行の分離と執行役への思い切った権限委譲により、監督機能の強化と執行のスピードアップが図れると考え、2017年6月に指名委員会等設置会社へ移行しました。また、株主価値向上への責任を強くするとともに、経営陣が会社の将来にもしっかりコミットする仕組みとなると考え、譲渡制限付株式報酬の導入を決めました。

 現在、取締役は8名中6名が社外なので、執行側からすると株主総会が毎月あるような緊張感がありますが、企業経営者をはじめ、さまざまな経歴や知見を有する方々にお願いしているので、経営の精度、質が向上しました。今後の当社グループの成長を見据えれば、より多様な視点が入ることが望ましいと考え、今般、新たに2名の社外取締役が選任されました。藤塚氏はグローバル企業で財務に精通した人物であり、キャンドランド氏は「ディズニー」という世界最高峰のブランドに関わってきた人物です。グローバルにブランド力を高めていく当社グループにとって、まさに理に適った方々であり、折に触れて、培われた知見や経験から鋭いご意見・ご指摘をいただきたいと考えています。

 収益力の向上とともに重要な経営課題として、株主価値向上も強く意識しています。今回の新中計では、財務目標として事業利益率13.8%、ROE11.5%、EPS270円といった目標を設定しています。しっかりと利益を創出する力をつけると同時に資本コストを確実に上回り、さらなる資本効率の向上を目指すという姿勢を示すためにROE目標を11.5%としています。

 株主還元については、新中計の中で、初めて「3年間で総還元性向50%」という目標を設定しました。これまでも投資と株主の皆さまへの還元のバランスを考慮し、資本効率向上のための機動的な株主還元を実施してきましたが、投資家の皆さまに私たちの考え方をより明確なメッセージとして発信するために具体的、定量的な目標を設定することとしました。

 ここまで新中計を中心にさまざまな戦略・施策についてご説明してきましたが、最後にリスクと人材について簡単に触れたいと思います。

 マクロ環境がグローバルに不透明さを増す中、顕在化するリスクは多く存在しますが、販売面以外で直接的に影響するリスク要因として挙げられるのは、原材料の調達コスト、供給の安定性です。2019年3月期は、電子部品などの価格高騰により、コストダウン施策の進捗にもかかわらず、コスト低減が計画を下回りました。足元では価格・供給は落ち着いてきていますが、こういったリスクに対応するために、グローバル集中購買など、戦略的な調達を可能にする施策をさらに進めています。

 また、新中計では木材調達に関し、違法伐採材回避のための木材デューディリジェンスを実施し、認証木材の使用率についても、特に楽器において特殊な木材を多く使用するという厳しい条件下、3年間で20%台から50%まで高める目標を定めています。

 一方、現在の事業活動においては、情報システムの利用とその重要性が増大しています。サイバー攻撃やコンピューターウィルスへの感染などのリスクに対する対策も重要な課題と捉え、情報システム部門の専門性強化とともに当社グループ全体での取り組みを進めています。

 このような中、グローバルに事業を展開していく上で、会社を支える人材を拡充していくことは非常に重要なテーマだと考えています。何より重要なのは、当社グループが大切にすべき価値観を、経営陣から一人一人の従業員まで全員で共有することです。機能別組織ごとに融合が進んだことで、新たな価値が生まれましたが、これから先は、グローバルにグループや地域の垣根を越えて、人も仕事も可視化され最適に融合していくことが求められます。その融合を促すタレントマネジメントシステムの構築も進みつつありますが、融合を実現するためにも、地域や役職問わず、価値観の共有が大きなポイントとなります。私が求めるのは、情熱あふれる人材です。その情熱の裏には志があり、志が大きく、そして強いほど熱い人間になると思っています。志に裏打ちされた情熱を持った人間は、自ら考え動くものです。そうした人材を増やし、価値観を共有しながら、これまで以上に力強い成長の実現に全力を尽くします。

 株主・投資家の皆さまをはじめ、ステークホルダーの皆さまには、引き続き変わらぬご支援を賜りますよう、お願い申し上げます。

2019年11月
取締役 代表執行役社長
[ 画像 ] 取締役 代表執行役社長 中田卓也