決算説明会Q&A

Q1 : 第1四半期の楽器、AV・IT、電子機器・金属事業の営業利益が期初計画を上回った要因を説明してください。

A1 : 楽器事業での損益改善15億円の内訳は、為替影響で4億円、製造損益の改善、売上構成の変化等による売上総利益率の改善で5億円、発生遅れも含めた販売管理費の減少で6億円、計15億円です。AV・IT事業では、為替影響で1億円、増収、生産前倒しによる稼動益で9億円、販売管理費の減少で2億円、計12億円、当初計画に対し損益改善しました。また、電子機器・金属事業では、売上総利益の改善等で当初計画に対し9億円の損益改善となりました。


Q2 : 通期計画は変更されていませんが、この第2四半期につきましては、どのように見ていますか?主力の楽器、AV・IT、電子機器・金属事業について、お聞かせください。

A2 : 楽器事業につきましては、アメリカ市場で流通在庫が増加しており、第1四半期では、当社の卸販売は計画を下回りました。ただ、徐々に在庫の調整が進んでおり、第2四半期では売上は上向くものと期待しています。損益面では、第1四半期での販売管理費の発生遅れ等もありますが、当初計画を維持したいと考えています。AV・IT事業につきましては、第1四半期に一部生産を前倒ししており、この部分は、第2四半期で平準化されると考えています。半導体事業につきましては、第1四半期から大きな変化はなく、引続き順調に推移するものと考えています。全体的には、上期では、当初計画に対して、増益になると考えていますが、ただ、当初計画が、やや下期偏重となっており、通期予想につきましては、今回は当初の予想に据え置き、中間決算時に再度、見直しをしたいと思っています。


Q3 : 仕掛品・材料在庫が増加していますが、特に懸念材料はありませんか?

A3 : 第2四半期の生産のための仕掛品・材料であり、特に不安要素はありません。


Q4 : 楽器の第1四半期末在庫は適正水準とのことですが、欧州、米国で進められている倉庫統合の進捗状況と進捗によっては更に削減可能かをお聞かせください。

A4 : 倉庫の統合と合わせ生産・販売・在庫の計画システムの変更等システム改革を進めていますが、現時点では目立った効果には至っていません。
次回の中期経営計画の中で、中期の在庫目標を改めて設定したいと考えています。


Q5 : AV・IT事業で、一部生産を前倒しされたということですが、製品等具体的にお聞かせください。

A5 : 中国、マレーシアの工場で、生産平準化の観点から、欧米のクリスマス商戦に向けての生産を少し前倒しで実施しました。


Q6 : 携帯電話用音源LSIの第2四半期の状況についてコメントしてください。

A6 : 第1四半期では数量は、前年同期を下回っていますが、上位モデルへのシフトで平均売上単価は前年同期並みとなっています。現在のところ、第2四半期も同様の状況が継続すると考えています。


Q7 : 半導体の自社工場の稼働状況について説明してください。

A7 : 従来、自社工場と外注による生産が概ね半分ずつでしたが、外注の割合が少しずつ減ってきている状況です。現時点では自社工場の稼動につきましては、埋まっている状況ですが、今後は、自社工場の稼動が課題となってくると考えております。何を生産するのかを含めて検討していきたいと考えています。


Q8 : アミューズメント向けなど携帯音源LSI以外の新しいデバイスの進捗状況及びそれらの今後の売上貢献について教えてください。

A8 : 携帯電話用音源LSIでは、従来の着メロ発音機能だけでなく、オーディオ機能等さまざまな機能を融合した高付加価値製品へシフトを進めています。パチンコやパチスロ向けのアミューズメント用LSIにつきましては、音源では一定のシェアを維持していますが、映像はシェアが低く、今後重点的に取り組みを進めてまいります。その他新しい用途のものについては、サンプル出荷中の商品や今後サンプル出荷を始める商品がいくつかありますが、今期の売上への寄与は小さいと考えています。次期中期経営計画の中で、将来、売上寄与できる商品を明確にしていきたいと思っています。


Q9 : 楽器事業の構造改革を進めている中で、オペレーション面から見て、良くなってきている部分があれば、それはどのような部分ですか?

A9 : 中期経営計画策定以後、楽器事業の構造改革を進めてきましたが、率直なところ、スピード感は少し遅いと感じており、当初3年かかると見ていた予定が5年位に延びている感がありますが、全体的には、着実に進捗していると思っています。そのため、今後、成果が、少しずつ出てくるものと確信しています。5年前初の赤字に陥った際に思い切った改革に取り組んだことが、社内にかなり浸透してきており、世代交代も進み、若手の活躍が目立つようになってきています。そして、新商品の開発にもつながってきており、全体的には、良い方向に向かっているような気がします。


Q10 : ヨーロッパの販売会社の状況及びアメリカの新しい設備音響機器の販売会社の状況について教えてください。

A10 : アメリカに設立しました設備音響機器の販売会社についてですが、このビジネスは、楽器とは販売ルートが異なっており、販路を作り、物件のプランニングから入ることになります。従って、商談を始めてから成果が出るのには少なくとも5年位はかかると見ています。次に、ヨーロッパの販売動向ですが、西欧では、国ごとにバラつきはありますが、全体としては着実な成長となっています。今後オペレーションを効率化し、更に収益力を強化していきたいと考えています。また、東欧では、これまでは代理店を経由しての販売体制をとってきましたが、直接楽器店に販売する形に変更するなどメーカー販売強化を進めており、大きな成長を期待しています。