感性と技術を結びつけて、
ヤマハのサステナビリティー
を創る。

杉村 亜寿美

B&O事業部 B&O開発部 要素開発グループ

2010年入社/新領域創成科学研究科 修了

BACKGROUND

私の原点、入社動機

[画像] 私の原点、入社動機

想像できないような未来が待っている。

材料を専攻していた杉村が志望していたのは、化学メーカー。当時、ヤマハという選択肢はまったく頭になかったそうだ。
「就職活動の半ば過ぎ。大学の採用イベントにヤマハが参加していたことがきっかけでした。私自身、ドラムをやっていたので、最初は興味半分で聞きに行った感じでしたね。名前はもちろん知っていたけれど、材料系の友人間で就職先としてのヤマハはマイナーな存在でしたから」
ひょんなきっかけで、ヤマハの選考に参加することになった杉村。その過程で、ヤマハの魅力に惹き込まれていくようになったのだという。
「とにかく自由で、面白そう。化学の専門知識をどう活かせるかは明確にイメージできていなかったけれど、ヤマハの話を聞いているうちに、ワクワクしている自分がいることに気づきました。ここならば、想像できないような未来が待っている。どうせなら、自由に、楽しく仕事ができる道を選びたい。その想いが決め手になったのだと思います」

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VALUE

現在の仕事、そこでうまれる価値

[画像] 現在の仕事、そこでうまれる価値

感覚的な言葉に大苦戦?

現在は、管弦打楽器を手がけるB&O開発部で、要素技術の開発を行っている。音・音楽に関する技術開発において、そのアウトプットは感性に大きく左右される。テクノロジーと感性が融合した世界には、独特の面白さがあると彼女は語る。
「製品開発者と連携し、製品の技術評価を行うことも私たちの仕事なのですが、その際にはある意味、感覚的な言葉が飛び交います。たとえば、『もっと鳴らしたいんだよね』なんて要望をもらうことがあるのですが、それが単に音量の大きさの話なのか、それとも響き具合を指しているのか、人によって解釈も違ってきます。コミュニケーションを密にしながら、仮説を立てて、情緒的な表現を物理的な数値に落とし込んでいく。難しいけれど、そこが面白いところなのかもしれません」
ヤマハの技術研究者は、それぞれが「やりたい」と考えるテーマを持ち、品質・生産性の向上や、新たな製品づくりに活きる基礎技術を開発する。研究に当たって、常に心がけているのは、「技術の目的」と「ニーズ」だと杉村は言う。
「入社以来、取り組んできたのは『希少木材の音色を人工的に再現する素材技術』の研究でした。そこで『いい音が出せるようになった』というレベルまでは実現できたのですが、製品開発者の反応はイマイチでした。どんなユーザーニーズに応えるものなのかということや、ビジネスへの活用まで私が十分に描けていなかったためです。そこからは、その技術が何のために、誰のために役立つかを強く意識するようになりましたね」

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CREATE

「感動」を創る

その音を、次代につなぐ。

自らの研究を「上手くいかなかった」と厳しく分析する杉村だが、決してそんなことはない。その研究・技術は、現在の「木材ロスを削減する」というテーマに強く活かされている。
「ヤマハの楽器の多くは木材でつくられており、その製造過程では想像以上の木材ロスが発生しています。それらを上手く活用する方法を見出せれば、ものづくりのコストを削減し、事業のサステナビリティーを向上させることができるはず。現在は、そのために必要な技術や方法論を模索しているところです」
自然素材を扱うメーカーとしての責任を果たすために。持続可能な社会を実現するために。彼女の研究は、確かな意味と、大きな可能性を秘めるものだと言える。
「2030年のSDGs達成に向けて、今、世界全体が想いをひとつにしています。企業や生活者の価値観も大きく変わり、サステナビリティーに関する意識は日に日に高まっていると言えるでしょう。この流れを追い風にして、確かな成果を生み出したい。そう考えています。ヤマハの製品や音を次代につなぐ。その一助になれるよう努力していきたいですね」

OTHER

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