2018年3月期第3四半期 決算説明会 質疑応答

Q1:説明会資料スライド5の営業利益増減要因の前回予想との比較の「実質減収減産モデルミックス等」の内容について教えてください。

音響機器を中心とした減収が主要因です。AV機器では、北米のマスルート向けに見込んでいた売上が4Qにずれ込んだことや欧州でのEコマース向けの出荷にも遅れがありました。PA機器では、デジタルミキサー最上位モデルのファームウェアバージョンアップの遅れと子会社(NEXO社)の品質問題による出荷遅れが売上に影響しました。


Q2:4Qの見通しの中で音響設備工事の後ろ倒しという説明がありましたが、状況を具体的に教えてください。

日本国内の音響設備工事のいくつかの案件が、お客様の都合で想定より時期が遅れ、来期にずれ込みました。工事時期が後ろ倒しになっただけなので、何か特別な問題が発生したということではありません。


Q3:1~3Qに好調だったその他セグメントが、4Qに減速するように見えますが、何か特別な要因があるのでしょうか?

通期見込を見直さなかったため、4Qで大きく減速しているように見えてしまいますが、4Qに大きなマイナス要因があるわけではありません。FA機器の受注も好調なので、これまでの基調に大きな変化があるとは考えていません。


Q4:上期で発生した未実現利益含め、3Q累計での為替影響について教えてください。

3Q累計で営業利益に与える為替影響は、前年との比較で+26億円で、そのうち在庫未実現損益に係る影響が▲8億円です。


Q5:楽器は、為替影響を除くと、3Q累計で前年に比べて利益率が下がっているようですが、要因を説明してください。

特殊要因(スライド5ページ グラフ「その他」)や販管費増のほか、原材料のコストアップ、上期の欧米売上減速の回復過程での価格適正化の進捗遅れ等が主な要因です。


Q6:中国の楽器市場の状況について教えてください。

ピアノ市場は好調に推移しています。高い品質が求められてきているため、中小のピアノメーカーは淘汰され、上位メーカーに需要が集まり、当社も二桁成長が続いています。

電子楽器の市場も大きく伸張しています。ピアノの需要がシフトしているのではなく、趣味需要を中心に新たな需要が拡大していると考えています。

ギター市場も趣味層の需要が拡大し、好調に推移しています。


Q7:スライド12の営業利益増減要因の説明の中で、調達コストが上がっている、というお話がありましたが、その中身について教えてください。また、その影響は来期にも継続するのでしょうか。

電子部品や樹脂を中心に調達コストが上がっています。現時点では、来期もこの傾向は続いていくと考えています。


Q8:木材(ローズウッド)の輸出入規制改正によるギター販売への影響はありますでしょうか?

工場からの出荷ペースはほぼ回復し、4Qでのギター販売の伸長を見込んでいます。


Q9:スライド12の前回予想との比較で販管費を21億円減らすということですが、販売に影響することはないのでしょうか?

売上が想定に届いていないため、ある程度販管費を抑制しますが、対前年では将来の成長の為の戦略経費として経費が大幅に増えています。使うべきところにはしっかり使い、同時に通常経費は効率化を行います。販売にマイナスの影響はないと考えています。


Q10:好調に推移している中国のピアノ販売について、販売先の状況も含めて教えてください。

基本的には、B to Cの販売を中心に好調が続いています。 入札に関しては、音大新設等の大型案件は少なくなってきていますが、中小の案件は引き続き堅調です。


Q11:スライド14の楽器事業の地域別販売状況で、その他の地域が堅調に推移していますが、地域別の状況を教えてください。

地域によって跛行性はありますが、非常に好調なのは、ブラジル、ロシア、インドです。次いで伸長しているインドネシアや中近東も対前年で二桁の伸びを見込んでいます。


Q12:中期経営計画の営業利益の目標は550億円で、来期は最終年度になりますが、現時点で来期の営業利益の考え方についてコメントをください。

現時点で言えることは、中期経営計画の目標達成に向けて、様々な施策を進めているということです。


Q13:電子ピアノ新商品のクラビノーバCLPの販売状況を教えて下さい。

上期は旧商品との入れ替えに少しもたつきがありましたが、3Q販売は非常に好調に推移しました。


Q14:欧州の取引条件変更の状況と販売への影響について教えて下さい。

一部条件を緩和したこともあり、ディーラーの理解が進み、販売は、11月にはほぼ通常ベースに戻ってきています。