チェレスタのしくみ
音量や音の高さを左右する共鳴箱

音板を打っただけの音だと音量が小さくて響かないため、共鳴箱が必要となります。アクションモデルで試してみると、共鳴箱の効果がよくわかります。
共鳴箱は、高音から低音になるほど容積が大きくなります。これは共鳴させたい音板の音の高さに合わせて大きさや形も変えないと、共鳴が少なくなったり、まったく共鳴しなくなったりするからです。

共鳴箱がある場合(通常)

共鳴箱がある場合(通常)

共鳴箱がない場合

共鳴箱がない場合

つまり、共鳴する音の高さは、箱ごとに決まっているのです。
共鳴箱は単純な四角い箱のように見えますが、この下側には首があって口があり、内側に途中まで楕円の穴が開いている、まるで洋酒のボトルを逆さにしたような形です。その口から息を吹き込むと、その箱に固有の音が鳴ります。
楕円の穴の部分、つまり首の部分が細くて長いと低い音が出ますし、口の断面積が小さくなると音程は下がる性質があるので、共鳴させたい音と合うように、箱の容積と口の断面積を調整しています。

音板側に口の付いた共鳴箱

音板側に口の付いた共鳴箱