DE&Iの推進
ヤマハグループ DE&I 方針について
ヤマハグループは人材の多様性を新たな価値創造の源泉と考え、ヤマハグループDE&I方針を定め、これに基づいて、多様性包摂の取り組みを進めています。全社イベントやイントラサイトを利用した情報発信、アンコンシャス・バイアスなどの各種研修により、従業員一人一人の意識向上と理解促進に努め、DE&I推進の風土醸成を図っています。
DE&I・キャリア支援情報を発信するイントラサイト
推進体制および行動計画
ヤマハ(株)では、代表執行役社長を委員長とするサステナビリティ委員会の下部組織として執行役を部会長とする「人権・DE&I部会」を設置し、ヤマハグループ全体のDE&I推進のビジョン、中長期目標や施策の方向性を定め、グループにおける推進状況をモニタリングしています。また、3カ年の「DE&I行動計画」を海外も含むグループ企業ごとに策定しています。それぞれの地域や企業の状況に応じた指標・目標を設定し活動を進めるとともに、企業間での好事例共有などによりグループ全体で活動を推進しています。
女性の活躍推進
ヤマハグループは、女性のより一層の活躍と、意思決定の場への参画を促進する職場環境づくりや制度の整備を推進しています。代表執行役社長の諮問機関である人材開発委員会に女性活躍推進部会を設置し、女性リーダーの継続的育成・創出により経営層・管理職層の多様性を高めるためのさまざまな施策提言と実行を主導し、定期的に経営層と議論しています。また、2028年3月期までに管理職の女性比率をグループ平均24%とするなどの目標を掲げ、グループ各社で策定した行動計画と推進状況について、各社との具体的な対話を通じモニタリングしています。「30% Club Japan※1」への加盟、WEPs※2署名など、トップコミットメントのもとさらなる取り組みを進めており、推進状況について取締役会に報告しています。
- 1 30% Clubは2010年に英国で創設された、取締役会を含む企業の重要意思決定機関に占める女性割合の向上を目的とした世界的キャンペーンで、現在17カ国で展開。30% Club Japanは、経営トップがメンバーとなり、2030年にTOPIX100の女性役員割合を30%にする目標を掲げ活動している
- 2 2010年3月に国連グローバル・コンパクト(UNGC)とUNIFEM(現UN Women)が共同で作成した女性のエンパワーメント原則。女性の活躍推進に積極的に取り組むための行動原則で、企業が現在の慣行や基準、行動を調査し分析するための実践的な手引きとなっている
行動計画
ヤマハ(株)では、女性従業員の積極的な雇用や登用、能力開発機会の拡大、働きやすい環境整備や、これらを推し進めるためのアンコンシャス・バイアス研修などの啓発活動に取り組んでいます。現在は女性活躍推進法に基づき2025年4月より新たな3カ年の「行動計画」を運用しています。国内グループ企業においても同法に基づく行動計画を策定し、取り組みを進めています。
主な取り組み
女性リーダーの育成
ヤマハ(株)では2022年導入のメンタリングプログラムを継続するとともに、若手、中堅、管理職それぞれの階層に合った育成プログラムを導入し女性従業員の意識改革、能力開発を進めています。グループ企業においても女性リーダー育成に向けた諸施策を行っています。
女性従業員の採用比率向上
ヤマハ(株)では、性差の無い選考基準を改めて確認し、面接官がアンコンシャス・バイアスのない選考を行うよう徹底しています。採用広報活動においては、女性求職者の志望動機をさらに高め選考エントリーにつなげられるよう、各種イベントやリクルーター活動における女性従業員の参加を強化しています。
ライフイベント期の働き方を支える環境整備
ヤマハ(株)人事部門は職場および従業員との対話や調査を実施し、その結果に基づきサポートを行っています。今計画ではライフイベント期にある従業員が安心して活躍できるよう、より柔軟な働き方が選択できる環境・制度づくりに着目し、検討を進めています。その土台となるインクルーシブな風土醸成のため、アンコンシャス・バイアストレーニングに継続的に取り組んでいます。
女性活躍推進に関する主な指標と実績
管理職における女性比率
2025年3月期までに、ヤマハ(株)9.5%、グループ全体で19%の目標に対して、2025年3月期の実績はヤマハ(株)で9.4%、グループ全体で19%でした※3。
2028年3月期までに、ヤマハ(株)12.0%、グループ全体で24.0%の目標を設定しています。
- 3 一部のグループ企業については法令上の制約などにより集計対象外としています
女性管理職比率の推移(左:ヤマハ(株)、右:グループ全体 各年度3月末時点)
平均勤続年数および育児休職復職率
ヤマハ(株)では両立支援制度の充実や働きやすさ・働きがい向上の諸施策により、出産などのライフイベント後もキャリアを継続しています。平均勤続年数は男女差がわずかで、全国平均に比べても長くなっています。また、産前産後休暇および育児休職の取得率および復職率は100%を維持しています。
平均勤続年数の男女比較(ヤマハ(株))※4、5
- 4 全国の値は「令和6年賃金構造基本統計調査結果の概況」より引用
- 5 ヤマハ(株)の値は2025年3月末時点
~国際女性デーへの取り組み~
3月8日の国際女性デーにあたり、女性たちの活躍を称えるブランドキャンペーン「Women Who Make Waves 2025」を当社ウェブサイト内に開設しました。当社グループがグローバルに展開するこの企画では、2025年グラミー賞で最優秀プログレッシブR&Bアルバム賞を受賞したシンガーソングライターのエイヴリー・サンシャイン氏と、ジャズ・アット・リンカーン・センター・オーケストラのメンバーでジャズサクソフォンプレーヤーのアレクサ・タランティーノ氏の対談をはじめ、米国、マレーシア、ケニア、インド、メキシコから、音楽業界で活動する7名の女性が思いを語りました。また、メキシコの販売子会社「ヤマハ・デ・メヒコ」が中南米で展開する、音楽を通して女性たちをサポートするプロジェクト「She’s Got the Groove」や、アラブ首長国連邦とインドネシアでそれぞれ活躍する2名の女性従業員の声なども紹介。公平でインクルーシブな音楽業界の実現に向けたそれぞれの思いや、困難と向き合い挑戦する人々に向けたメッセージを送りました。
社内では、多様性が進むことの良さも課題も感じ、ジェンダー平等について考えるきっかけづくりとして、毎年さまざまな取り組みを進めています。2025年は、2024年の国際女性デーで実施した従業員サーベイの結果をもとに、従業員の生の声を紹介する記事を国内外のグループ企業に公開しました。女性の中でも一人一人が異なる課題や考えを持っていることを伝え、属性に囚われずに一人一人と向き合うことの重要性と、会社がこれからも包摂的な文化を築くための取り組みを続けることを改めて発信しました。
「Women Who Make Waves」
グローバルな人材活用
ヤマハグループでは、グローバルな事業展開に対応した組織・人材の開発・活用が不可欠と考えています。世界各地の拠点では、現地人材がグループ内の重要ポストを担っています。グローバルな人材活用をさらに推進するため、経営の中核となる重要ポジションをグローバルに一元管理するとともに、国際間異動ルールを整備し国籍にとらわれない適所適材の実現に向けた仕組みづくりを進めています。中期的な目標として役員に占める外国籍比率の向上を目指すとともに、次世代経営・中核人材の戦略的育成および後継者計画を通してグローバルでマネジメントを担える人材を創出していきます。
なお、ヤマハ(株)では外国籍人材の採用を進め、2025年3月末現在、66人の外国籍従業員が就業しています。外国籍人材採用の目標設定(新規採用者に占める外国籍者比率5%以上)や、英語での採用情報の発信を行い、幅広い人材獲得に努め、2025年3月期の新規採用者に占める外国籍者比率は4.2%でした。こうした取り組みが評価され、本社所在地の静岡県浜松市において外国籍人材および外国にルーツを持つ日本国籍の人材の積極的な受け入れと活躍推進を進める企業として「浜松市外国人材活躍宣言事業所」に認定されています。
シニア従業員の活躍推進
ヤマハ(株)および国内グループ企業では、60歳定年以降の就労希望者に対する再雇用制度を整備しており、最長65歳到達時まで在籍することが可能です。(2025年3月末現在345人)
ヤマハ(株)では2020年4月に「意欲」と「役割」を中心においたよりメリハリのある制度運用に改定し、役割に応じた職務ランク・定義を定めたほか、目標管理・評価・賞与制度の導入、手当・休職制度の改定・新設を行いました。近年、定年後、約8割の従業員が継続雇用を選択しています。
障がいのある従業員の活躍推進
ヤマハ(株)では障がい者雇用と、障がいのある方にも働きやすい職場環境の整備を推進し、障がい者雇用制度の目的である「障がい者の自立」と「共生社会の実現」を目指して、能力向上と社内の啓発に取り組んでいます。2025年3月1日現在、ヤマハ(株)の障がい者雇用数は111人です(うち53人はヤマハ(株)特例子会社※6(株)ヤマハアイワークス在籍)。雇用率は2.78%で障害者雇用促進法における2024年4月改定の法定雇用率(2.5%)を達成しています。ヤマハグループ全体で障がい者雇用を促進するための合同連絡会を開催するなどの取り組みを進めています。
障がい者雇用率 ※7、8、9
- 6 「障害者の雇用の促進等に関する法律」で認められた子会社。雇用されている障がい者の人数や全従業員に対する割合など、一定の要件を満たして設立されるもので、ここで働く障がい者の数は、親会社の障がい者雇用率に算入される
- 7 各年度3月1日時点
- 8 集計対象組織:ヤマハ(株)、(株)ヤマハコーポレートサービス、(株)ヤマハアイワークス
- 9 雇用率は、障害者雇用促進法における障害者雇用率制度の算定式によるもの
特例子会社(株)ヤマハアイワークス
1989年に設立し、ヤマハグループ各社からデータ処理、印刷・製作、封入発送、経理事務、福利厚生関連事務、生産関連業務などを受託し、グループ内の業務効率化および課題解決に貢献していくことを目指しています。障がい者雇用に関する周知・啓発活動にも力を注いでおり、社内外向けに職場見学会や障がい者雇用に関する学習会なども開催しています。
特例子会社の職場見学・学習会
封入封緘作業の見学
LGBTQ+への理解と支援
ヤマハグループは性的マイノリティ当事者が働きやすい環境づくりや、多様性を尊重した企業活動を行うため、LGBTQ+への理解や支援(Ally)の取り組みを進めています。その結果、企業・団体などにおけるLGBTQ+などの性的マイノリティに関する取り組みの評価指標「PRIDE指標」で7年連続最高位「ゴールド」を受賞しています。
2022年11月には、日本国内の婚姻の平等(同性婚の法制化)に賛同する企業を可視化するためのキャンペーン「Business for Marriage Equality(以下、BME)」に賛同を表明しました。また2024年4月には、アジア最大級のLGBTQ+関連イベント「東京レインボープライド」に出展し、楽器の演奏体験のほか、音楽の視点からLGBTQ+コミュニティの境遇について理解を深めるための読み物や、LGBTQ+当事者もしくはAllyとして積極的に活動するアーティストたちのメッセージを発信しました。こうした活動により、公平で包摂的な社会の実現に寄与することでLGBTQ+当事者の従業員への支援を強化し、多様な人材が活躍できる職場環境の実現を目指します。
職場のLGBTQ+ハンドブック 抜粋
「ヤマハLGBTQ+」ロゴ
社外からの評価実績
D&I Award
3年連続「D&I Award 2024」で『ベストワークプレイス』に認定
ヤマハ(株)は、ダイバーシティ&インクルージョンに取り組む企業を認定する日本最大のアワード「D&Iアワード2024」(主催・運営(株)JobRainbow)において、2022年から3年連続で最高位の「ベストワークプレイス」に認定されました。これは、日本国内だけでなく世界的にも高い水準でD&I推進に取り組むD&I先進カンパニーで、D&Iの企業文化の醸成はもちろんのこと、社員一人一人がD&I推進を担う個として積極的に活動している企業が認定を受けるものです。参加企業346社(グループ連名含めて710社)のうち、『ベストワークプレイス』に認定された企業は191社です。
「プラチナえるぼし」認定マーク
「プラチナえるぼし」企業に認定((株)ヤマハコーポレートサービス)
(株)ヤマハコーポレートサービスは、えるぼし認定企業※10のうち、一般事業主行動計画の目標達成や女性の活躍推進に関する取組の実施状況が特に優良である等の一定の要件を満たした場合に認定される「プラチナえるぼし」企業に2021年より認定されています。また、同社は、次世代育成支援対策推進法(次世代法)に基づく「プラチナくるみん」の認定も受けており、子育て世代の働きやすい環境づくりにも積極的に取り組んでいます。
- 10 2016年4月に施行された「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(女性活躍推進法)に基づき、女性の活躍推進に関する行動計画を策定し、その取り組みが優良な企業に対して厚生労働大臣が認定を与える制度。(株)ヤマハコーポレートサービスは2018年7月に最上位の「えるぼし」三段階目に認定
浜松市外国人材活躍宣言事業所認定マーク
「浜松市外国人材活躍宣言事業所」に認定
ヤマハ(株)では、グローバルな人材活用をさらに進めるためのクロスボーダー配置を積極的に実施しているほか、外国籍人材の採用を進めています。2022年からはヤマハ(株)は本社事業所がある静岡県浜松市において、外国籍人材および外国にルーツを持つ日本国籍の人材の積極的な受け入れと活躍推進を進める企業として「浜松市外国人材活躍宣言事業所」に認定されています。
「PRIDE 指標」の「ゴールド」マーク
「PRIDE指標」において「ゴールド」を7年連続受賞
ヤマハ(株)は、任意団体「work with Pride」が策定する企業・団体などにおけるLGBTQ+などの性的マイノリティに関する取り組みの評価指標「PRIDE指標※11」で2019年から7年連続で最高位「ゴールド」を受賞しました。
これまで、LGBTQ+に関する全社セミナーの開催やLGBTQ+ロゴの制定、LGBTQ+のAlly(支援者)であることを表明するステッカーの配布、職場における理解促進ツールの作成などを通じて社内への理解促進に努めるとともに、LGBTQ+相談窓口の設置、社内制度において家族の定義に同性パートナーや同性パートナーの子を含めるなど、仕組みの整備を進めてきました。また、2023年からは、アジア最大級のLGBTQ+関連イベント「東京レインボープライド」に出展するなど、性的マイノリティへのさらなるエンパワーメント向上に向けた活動に取り組んでいます。
- 11 セクシャルマイノリティに関するダイバーシティ・マネジメントの促進と定着を支援する任意団体「work with Pride」が2016年に策定した、日本で初めての企業・団体などにおけるLGBTQ+などのセクシャルマイノリティに関する取り組みの評価指標。「行動宣言」「当事者コミュニティ」「啓発活動」「人事制度/プログラム」「社会貢献/渉外活動」の5つの指標で採点され、「ゴールド」「シルバー」「ブロンズ」の3段階で評価される