ワークライフバランスの推進
仕事と生活の調和の取り組み
ヤマハは、事業の発展と個人の充実した生活の両立を実現するため、多様な価値観・ライフスタイルを尊重したワークライフバランス支援を積極的に推進しています。仕事の質や生産性を高めることで生み出された時間を個々が自由に活用することは、生活全体を充実させ、心身の活力につながります。その活力こそが、新たな価値創造の原動力となり、企業価値の向上と個人の豊かな生活のための源泉となります。
また、労使による「ワークライフバランス推進委員会」を設置し、総労働時間の短縮や両立支援制度の整備・拡充を推進する体制の中で、自律的で生産性の高い働き方を目指す活動を展開しています。
過重労働の防止
ヤマハグループは、フレックスタイム制度の導入などにより、過重労働につながる時間外労働・休日労働の削減、休暇制度の充実と取得促進に取り組んでいます。
ヤマハ(株)では労使協議によって設定された「時間外労働ガイドライン」に沿って、総労働時間の短縮を図っています。毎月の状況をモニタリングし、ガイドラインで設定した上限時間を超過しそうな職場には早期の注意喚起を行っています。ガイドラインの月間上限時間については2026年3月期時点では60時間/月(年間上限は540時間)とし、ガイドライン超過者ゼロを目指しています。2023年3月期からは、新たな勤務ルールとして、毎週最終稼働日を時間外労働ゼロで退勤するとともに、18時以降の業務連絡を原則禁止とすることで、さらなる生産性向上と従業員の活力最大化を図っています。加えて、業務用PCのログオン/オフ時刻の記録により労働時間を可視化することで、効率的で自律的な働き方を促し、過重労働防止につなげています。
年次有給休暇においては、取得日数の目標を労使協議の上設定し、計画的な取得を積極的に呼びかけるほか、取得不足の本人および管理者への働きかけや、個々人の業務事情に鑑みたフォローも行いながら取得を促しています。併せて、確実な取得につながる全社一斉休暇制度も導入しています。こうした年次有給休暇に加え、従業員のライフイベント支援やプライベートの充実を図る目的で、忌引など慶弔に関わる休暇のほか、節目年齢や定年、転勤時に付与される連続休暇などの各種休暇制度も整備しています。これらの労働時間短縮や休暇取得促進の取り組みは、国内のグループ企業でも順次、導入を進めています。
働きがいと働きやすさ向上の取り組み
ヤマハグループでは自律的で生産性の高い働き方を目指し、制度や仕組みの見直しを行うとともに、従業員の働きがいと働きやすさの向上に取り組んでいます。全従業員を対象としたテレワーク制度において、2024年4月からテレワークの実施単位を終日だけでなく半日でも可能としたほか、育児・介護・治療との両立支援制度拡充、職場単位での業務プロセス改善や会議の効率化など、従業員が心身の健康維持と仕事・プライベート双方の充実を図りながら能力を発揮できるよう、個別の事情に寄り添った柔軟な制度や職場環境の整備を行っています。
2025年には、ヤマハ(株)内の一部部門を対象に、コアタイムのないフレックスタイム制度のトライアルを実施しました。コアタイムをなくすことが従業員の多様かつ柔軟で自律的な働き方への支援につながり、従業員一人一人が役割を発揮し、組織成果向上になり得る部門があることを踏まえ、各部門の業務特性に応じてコアタイムのある・なしを選択できる制度を、2026年4月より導入しました。
両立支援制度の整備・拡充
ヤマハグループは、仕事と生活の両立支援制度を整備・拡充し、従業員への利用促進を図っています。柔軟で利用しやすく、かつ法定基準を上回る充実した制度を整備するとともに、男性の育児参加を促す施策や目標の設定、育児や介護、療養と仕事を両立するための有益な情報やツールの提供などを積極的に行っています。
| 制度 | 法定基準 | ヤマハ(株) |
|---|---|---|
| 産前産後休暇 | 産前42日(多胎妊娠98日)、産後56日 | 産前56日(多胎妊娠98日)、産後56日 |
| 妊産婦障害休暇 | - | 妊娠から出産後1年以内の期間で医師の指示する日数 |
| 産後パパ育休(出生時育児休業) | 子の出生後8週間以内に4週間まで取得可能 分割して2回取得可能 |
同左 |
| 出生支援休暇 | - | 配偶者の出産前14日、出産後14日以内の期間に5日間 |
| 育児休職 | 原則として子が1歳に達するまで(特別の事情がある場合は1歳6カ月、2歳に達するまで)の間 | 子が2歳に達するまで(ただし4月生まれは2歳到達後の4月末まで) |
| 子の看護等休暇 | 小学校3年生修了前の子 | 小学校3学年修了前の子 |
| 育児短時間勤務 | 子が3歳に達するまでの間 | 子が小学校6学年修了までの間 |
| 育児のための時間外労働の免除制度 | 子が小学校就学に達するまでの間、所定外労働を制限 | 子が小学校3学年修了までの間、必要な期間時間外労働を免除 |
| ライフサポート休暇 | - | 家族の看護、育児、不妊治療などの目的で取得可。1時間、半日、1日単位で取得可 |
| 介護に関する制度の対象範囲 | 配偶者、子、父母、配偶者の父母、祖父母、兄弟姉妹および孫 | 二親等以内の親族 |
| 介護休職 | 対象家族1人につき通算93日まで(3回までの分割取得可) | 対象家族1人につき通算1年間の範囲(半年の延長有り、分割取得回数制限なし) |
| 介護短時間勤務 | 介護休業とは別に利用開始から3年の間で2回以上 | 介護終了まで |
| 介護短日勤務 | - | 週1日勤務免除、介護終了まで |
| 介護のための休暇 | 対象家族1人につき年5日、2人以上で年10日 | 対象家族1人につき年5日 |
| 治療短時間勤務 | - | 治療の終了まで |
| 治療短日勤務 | - | 治療の終了まで |
仕事と介護の両立支援セミナー
2025年12月、ヤマハ国内グループの従業員を対象に仕事と介護の両立セミナー」を開催しました。
介護に関する不安や悩みに向き合い、両立に必要な考え方や取り組みの第一歩を示すことで、従業員の不安の軽減につなげました。今後もヤマハグループは、どのような状況でも「キャリアを続けたい」という従業員の想いに寄り添い、安心して力を発揮できる環境づくりを進めていきます。
事業所内保育施設の整備
ヤマハ(株)は、本社敷地内に事業所内保育園(おとのいえ)を設立し、運営しています。
2019年の設立以来、ヤマハグループ企業で働く従業員が利用しており、「音との出会い・ふれあい」を大切にしたヤマハならではの独自プログラムを提供しています。従業員にとって職場復帰がしやすく、子どもが近くにいる安心感からより仕事に集中できる環境を実現することを目指しています。
事業所内保育施設(おとのいえ)
個人の事情に寄り添った柔軟な制度の整備
ヤマハ(株)では、従業員のライフイベントに柔軟に対応できる諸制度を整備・拡充し、従業員一人一人がいきいきと活躍できる環境づくりを進めています。
通勤圏拡大制度
2023年より、単身赴任者や介護事由者の個別の事情に配慮し、遠隔地への赴任や親族の介護に際して通勤圏拡大を可能とする制度を導入し、従業員の持続的な能力発揮を後押しする環境を整備しています。
海外帯同退職再雇用制度
配偶者の海外赴任に帯同するために退職した従業員を、帰国後に再雇用する制度を整備しています。配偶者がヤマハグループ従業員以外である場合でも、退職後5年以内であれば再雇用を可能としています。
介護離職者の再雇用制度
従業員が親族の介護のために退職した場合、退職日から再雇用までの期間を5年以内として、再度勤務できる制度を導入しています。
副業の実施基準の明確化
従業員の副業活動に対して、自社の事業領域を超えて多種多様な価値観に触れることが、高い視座や広い視野でものごとを考える力を養い、新たな知識・スキル・経験の獲得につながると捉え、自律的なキャリア開発や自己実現を応援すべく2023年4月より副業に関する実施基準を明確化しました。
社外からの評価実績
ヤマハ(株)は「次世代育成支援対策推進法」に基づいた行動計画の策定と実行により、2008年に「くるみん」認定、2016年には「プラチナくるみん※1」認定を取得しています。(株)ヤマハコーポレートサービスも2018年に「くるみん」認定、2020年に「プラチナくるみん」の認定を取得しています。
また、家族などの介護に直面しても、仕事と介護を両立しながら職場で活躍し続けられる環境の整備にも取り組み、厚生労働省が作成した、企業が介護離職を未然に防止するため、仕事と介護を両立できる職場環境の整備促進に取り組むことを示すシンボルマーク※2を活用して、仕事と介護を両立しやすい職場環境の取り組みへの関心および認知度を高め、介護離職を防止するための取り組みに向けた社会的気運の醸成を図っています。
| 認定 | 取得時期 | 主な実行施策 |
|---|---|---|
| 「くるみん」 | 2008年8月 |
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| 2014年8月 |
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| 「プラチナくるみん」 | 2016年6月 |
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次世代特例認定マーク「プラチナくるみん」
「仕事と介護を両立できる職場環境」の整備促進のためのシンボルマーク(愛称:トモニン※2)
- 1 厚生労働省が「次世代育成支援対策推進法」に基づき事業主を認定する制度。同法に基づく行動計画と実績をもとに審査を受け、認定された企業は次世代認定マーク「くるみん」を取得。「プラチナくるみん」は、くるみんマークを取得している企業のうち、一定以上の水準で両立支援の取り組みが進んでいる企業を認定する制度
- 2 厚生労働省の「仕事と介護を両立できる職場環境」の整備促進のためのシンボルマークの“愛称”で、仕事と介護を両立できる職場環境の整備に取り組んでいる企業が使用できるもの