バリューチェーンにおける社会的責任の推進

ヤマハグループは、製品・サービスの開発、原材料調達、製造、販売、リサイクルなどバリューチェーン全体でのサステナビリティ推進に努めています。

ヤマハ製品は主に、日本、中国、インドネシア、マレーシア、インドに拠点を構えるヤマハのグループ企業で製造、組み立てされています。これら生産拠点であるグループ企業に対し、コーポレート部門の専門スタッフが、グループ規程や基準に基づいて労務、安全衛生、環境管理の状況をモニターし、仕組み構築支援や改善アドバイスを行っています。また、これらのグループ企業が原材料や部品を調達するにあたっては、調達に関するヤマハグループの各方針に従います。「ヤマハグループ購買方針」に定める基準に沿って調達先を選定するとともに、労働や人権、環境などサステナビリティについて定めた「ヤマハサプライヤーCSR行動基準」に沿った点検を取引開始時および定期的に実施し、必要に応じて是正や取引の見直しを行います。

サプライヤーへのサステナビリティに関する要請

サプライヤーに対して、取引契約書にヤマハサプライヤーCSR行動基準の順守を明記するとともに、定期的に自己点検を要請しています。

サプライヤーへのサステナビリティに関する要請事項※1
区分 要請事項
労働・人権 強制労働の禁止
児童労働の禁止
適切な労働時間
適切な賃金と給付
非人道的な扱いの禁止
差別の禁止
労働者の権利の確保(結社の自由や団体交渉権など)
紛争鉱物への対応
労働安全 職務上の安全確保
事故の未然防止と緊急時への備え
労働災害と疾病の予防
身体的不可、疾病への配慮
機械装置の安全対策
施設の安全衛生の確保
環境保全 環境許可証などの順守
省資源と省エネルギー
排水の管理
大気への排出の管理
廃棄物の適正処分
化学物質の管理
製品含有物質の管理
生物多様性の保全
倫理 汚職・賄賂などの禁止
反競争的行為の禁止
情報の開示
製品情報の適切な提供
不正行為の予防と早期発見
知的財産権の保護
個人情報の保護
  • ※1 上記に加え、木材サプライヤーに向けては、持続可能な木材資源の調達を要請
[ 画像 ] ヤマハサプライヤーCSR行動基準
ヤマハサプライヤーCSR行動基準
[ 画像 ] ヤマハサプライヤーCSR自己点検表
ヤマハサプライヤーCSR自己点検表

サプライヤーの点検実施状況

2019年度は、取引開始の検討に際し117社に自己点検を実施いただきました。また、第2回目となる一斉アセスメントを3,748社※2に対して行い、3,694社から点検結果の報告を受けました。(回収率98.6%)点検結果より管理の仕組みが不足している11社に対し是正を要請し、5社について完了しました。是正が未完了もしくは報告いただけなかったサプライヤーについては、CSR行動規範への準拠や各種認証取得状況、開示情報によるリスク確認を行い、低リスクと判断できなかったサプライヤーに対しては引き続き順守を求めるとともに、調達の方針や計画策定の際に今後の取引について検討、判断していきます。

  • ※2 同一サプライヤーに対し、複数生産現地法人から実施している可能性があるため、延べ数としています

調達担当者への教育

グループ内の調達担当者に対し、下請法や契約に関する法律、貿易や調達物品に関する諸規制など公正な取引のための教育を行っています。第2回一斉アセスメントに際し、サプライヤーへの自己点検や是正要請を担当する実務者に向けた説明会を実施しました。国内外生産拠点の調達担当者に向け9回実施し、176名が参加しました。同じく国内外生産拠点の調達担当者150名に、木材の合法性確認など持続可能な木材調達についての説明を行いました。

[ 写真 ] CSR調達説明会(インドネシア(上2枚)/マレーシア(左下)/中国(右下))
CSR調達説明会(インドネシア(上2枚)/マレーシア(左下)/中国(右下))

天然資源など各種原材料の調達においては、環境や社会に与える影響に配慮し、責任ある調達を行うことが大切です。ヤマハグループでは、楽器をはじめとする製品の原材料として重要な「木材」の持続可能な調達や、グリーン調達などのテーマに取り組んでいます。

紛争鉱物への対応

コンゴ民主共和国および隣接諸国で採掘されるスズ、タンタル、タングステン、金などの鉱物資源が、暴力行為や略奪などの非人道的行為による人権侵害を引き起こしている武装勢力の資金源となっている可能性が懸念されており、これらの鉱物資源は「紛争鉱物」と呼ばれています。ヤマハグループは、人権侵害や環境破壊に加担しない鉱物調達を目指し、紛争鉱物の不使用に向けた取り組みを進めています。顧客らの調査要請に応えるとともに、「ヤマハサプライヤーCSR行動基準」において、サプライヤーに対して、紛争鉱物の不使用に向けた取り組みを求めています。

ヤマハグループでは、取引先や委託先とのコミュニケーションを推進しています。日本国内では、原材料・部品・設備などの調達先、物流業務・工事などの委託先に対し、経営や生産・販売動向に関する情報共有、労働安全や環境保全などの協力を行うほか、懇親活動を通じて意見交換などしやすい雰囲気の醸成に努めています。2019年10月には、国内の調達取引先の研修会にてSDGsテーマの講話を行い、SDGsの概要や人権への取り組みを含む当社グループの活動について紹介しました。また、日本国内生産拠点の廃棄物処理委託先について、法令順守やCSR面での確認や訪問による現地確認を行っています。なお、国内生産拠点を置く静岡県の産業廃棄物協会に排出事業者として加盟し、廃棄物処理に関する情報交換や、施設見学会などのイベント協力を通じたコミュニケーションを図っています。

2019年度実施状況
年次総会 調達・物流・設備の各部門における協力会 各1回 計3回
生産・販売動向報告会 調達部門の協力会 年1回
安全衛生点検パトロール 構内工事 2工場
廃棄物処理委託業者 法令順守などの確認 35社(うち、訪問による現地確認 25社)
[ 写真 ] 国内調達先の研修会でのSDGsテーマ講話 81名参加
国内調達先の研修会でのSDGsテーマ講話 81名参加
[ 写真 ] 廃棄物処理委託先への現地確認の様子
廃棄物処理委託先への現地確認の様子