大正琴&ヴィオリラの弾き方
ヴィオリラの弾き方

ヴィオリラはさまざまな方法で弾くことができます。
まずは弓を使った弾き方ですが、足は左よりも右を後ろに引いて立ちます。弓は上から見た時は楽器に対して垂直に、横から見たときは斜めになるように持ちます。ヴイオリラのボディには手前と向こうに凹みがあるので、そこを弓が通るようにします。平らにしても鳴りますが、斜めの方がよく鳴ります。

サン・サーンス「動物の謝肉祭」より「白鳥』。元々はチェロの曲です。ここでは調を変えて弾き、左手の指を左右に細かく震わせてビブラートにしています。
この演奏では、奥にソプラノの弦を、手前にアルトの弦を張り、2本の弦にして弾いています。本数は好みにより、1本の人もいれば3本の人もいます。弦が少ない方が音はクリアになります。

弓で弾くサン・サーンス「動物謝肉祭」より「白鳥」

この演奏では、奥にソプラノの弦を、手前にアルトの弦を張り、2本の弦にして弾いています。本数は好みにより、1本の人もいれば3本の人もいます。弦が少ない方が音はクリアになります。

弦をはじいて音を出すこともできます。
ピックではじく場合は右手を楽器に置き、手首を支点にして回すように動かします。この時、左足よりも右足を前に出して構えます。
指ではじく場合は、親指を立てて人差し指と中指のツーフィンガーで弾いたり、人によっては親指で弾いたりもします。

ピックではじく「さくらさくら」

指ではじくシチリア民謡「シチリアーナ」

スティックで叩く奏法もあります。叩くものによって音色がとても変わるので、ほしい音色の出るものを探すとよいでしょう。お箸の先を持って太い方で叩いたり、洋琴(ようきん)のスティックで叩いたり、また、自分でつくって目指す音を出す人もいます。 ヴィオリラより低音域のヴィオリラベースの場合は、弓で弾くとコントラバスのような演奏が、指ではじくとエレキベースのような演奏ができます。

スティックで叩く メキシコ民謡「チョップスティック」

弓で弾くサン・サーンス「動物謝肉祭」より「象」

指ではじく「茶色の小瓶」

ヴィオリラは音程が揺れる楽器なので、表現力があり、弾けば弾くほど気持ち良い音が出せるようになります。材質は木なので、年月が経つと弾く人の音に変わり、弾きやすくなることも特徴です。
また、弓を持つのが初めてでも、バイオリンやチェロのような演奏が手軽にできるのも魅力です。ピアノやエレクトーンに伴奏してもらったり、トランペットやフルートと合わせたり、琴やギターとストリングスアンサンブルも楽しむことができるなど、とても自由度の高い楽器です。