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読売新聞│配信日:2021年2月22日│配信テーマ:その他  

[イマ推しっ!]田村芽実さん「ひめ・ごと」 自ら企画 一人ミュージカル


 本紙でコラムを連載中のミュージカル女優、歌手の田村芽実さんが27日、初のソロミュージカル「ひめ・ごと」を配信する。主人公は、田村さんを投影した17歳の女の子。「女の子の大好きが詰まっている。でも、男の人の胸もきゅう〜っとさせる作品にしようと企(たくら)んで作っています」と話している。(清川仁)
 一人ミュージカルは、夢だったが、コロナ禍が大きな契機となった。この1年、ヒロインを演じていたミュージカル「ウエスト・サイド・ストーリー」が公演期間途中で中止となったり、出演予定の作品の上演が見送られたりした。企画は逆境にもめげず、田村さん自らが発案し、事務所に掛け合って実現した。
 脚本・演出は、劇団「イノセントスフィア」を主宰する西森英行さん。「会ってお話をさせていただいた時、私が表現に対して思うことや日々の小さい出来事、どんなことでも真剣に聞いてくださった」と振り返る。
 こだわったのは、日本に住む日本人の10代の女の子という設定。これまでミュージカルといえば、海外作品が多かった。「海外ものだと、その国の宗教観や国民性、温度や湿度などから勉強する必要があります。しかし、自分のアイデンティティーに寄せた作品だと、もっと先にある課題から取り組むことができる」
 物語の主人公は、都会から離れた海の見える町に住む「ゆうき ひめ」、17歳。自由奔放に育った彼女は、次第に人に言えない秘密が増えていき、邪悪な秘密、艶(つや)めく秘密=「秘めごと」を、人形を相手にささやいていく。「ひめちゃんの部屋をのぞいてもらう舞台。17歳は結構大人だけど、大人からはまだ子供と思われている。また、まだまだ先だと思っていた大人への階段が、急にはっきりと見えるようになってくる」。多感な年頃に迫る様々な変化が、物語の鍵になりそうだ。
 一人芝居の難しさは、共演相手から受ける刺激がないこと。だが、西森さんや、音楽の遠藤響子さん、ビジュアルディレクターの赤澤えるさんらスタッフとじっくり話し合い、「一緒に作らせていただけている感じがとても楽しい」という。
 開催のために始めたクラウドファンディングは1日で1000万円を集める反響を呼んでいる。稽古も続いているが、「この企画の本当の成功は、配信を経て、実際に劇場での本公演を成功させるところにある。道のりはまだまだ長いです」と気を引き締めている。
 配信日は、27日午後8時(アーカイブ視聴期間、3月4日まで)。視聴料は3700円。「PIA LIVE STREAM」のサイトから。

読売新聞2021年2月10日読売新聞記事(1版)掲載 執筆記者:清川仁

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