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読売新聞│配信日:2019年11月4日│配信テーマ:Jポップ  

[STORY]ロックバンド GLAY(4)尊い「公約」 令和も前へ


 ◇週刊エンタメ
 「これから令和の時代をどう走るかということを発表したいと思います」。今年5月、GLAYは東京都内でメディアを集め、デビュー25周年の「公約発表会」を行った。冒頭の通りギターのHISASHIが宣言したほか、メンバーは司会の徳光和夫とやりとりしながら、「11月からのアリーナツアー」「海外ロングツアー」などの「公約」について一つ一つ丁寧に説明した。
 長年かけて培ってきたファンとの絆は強い。彼らはGLAYの活動を温かく見守ってくれる。リーダー、ギターのTAKUROは「もし(公約の実現が)できなかったら、『すいません!』って言えるんですよ。圧力をかけてくる上司もいないし、下方修正すればいいんです」と笑う。「でも、不透明なこの時代において、約束をするって、とても尊いことだと思う」。ファンは公約の実現を楽しみに日々を過ごせる。「70歳のファンが『30周年を元気に迎えたい』と言ってくれるんです」とうれしそうに話す。
 GLAYは常に前を向いている。「イタリア・ベネチアでのライブ」という計画もある。ベースのJIROが明かす。「ベネチアの話は(ボーカルの)TERUがステージで突然、言い出した。無謀な夢だけど、TERUいわく『歌うモチベーション(動機づけ)をなくしたくない』と。むちゃくちゃだけど、面白いやつだな、と」
 近年はそれぞれがほかのバンドに参加するなど、GLAYを離れた活動も目立つ。TAKUROがソロでジャズやブルースを基調にした作品に取り組んだからこそ、生まれたであろう新たな感覚のGLAYの曲もある。個人が外で様々なものを吸収し、それをバンドに持ち帰る。理想的なサイクルができている。EXILEのTAKAHIROらとバンド「ACE OF SPADES」を組んだHISASHIは「ほかのメンバーが知らない情報だったり、音楽だったり、刺激もあるだろうから、皆、どんどんやってほしい」と語る。
 メンバーは40歳代後半になった。TERUは「50代に突入した時、どういった形でGLAYの音楽を響かせていくのかということは、今の大事なテーマ」と気持ちを引き締める。TAKUROは少し前、大御所ローリング・ストーンズのライブを見て心を打たれたという。ミック・ジャガーらメンバーは70歳代だ。「でも、立ち居振る舞いは少年のよう。そこに感動しました」
 これからもずっと、GLAYはステージに立ち続けているだろう。(文・桜井学)(おわり)

読売新聞2019年10月26日読売新聞記事(1版)掲載 執筆記者:桜井学

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