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あなたの歌声が、
憧れの“あの人”の歌声に。

About
ヤマハが生み出した「なりきりマイク®」とは
ヤマハが生み出した
「なりきりマイク®」とは

普通に歌うだけで、憧れの有名アーティストの歌声に誰でもなれる夢の道具、それが『なりきりマイク』です。あなたの歌声を心に響く“あの人”の美声に、記憶に残る“あの人”のクセ声に、ヤマハのAI技術で瞬時に変換。大好きなアーティストに完全になりきって歌える、これまでにない熱唱体験を味わうことができます。

2022年に期間限定で実証実験を行い、アーティストにはEvery Little Thingの持田香織さんを起用。誰もが気持ち良く持田さんの歌声で歌うことができるなりきりマイクで、ELTファンを中心に多くの方に楽しんでいただきました。

ヤマハ社員によるデモンストレーション

Technology
なりきりマイクを実現した、
新たな音声合成技術「TransVox®」
なりきりマイクを実現した、
新たな音声合成技術
「TransVox®」

なりきりマイクには、ヤマハが培ってきたAI技術を駆使した音声合成技術『TransVox(トランスヴォックス)』が用いられています。TransVoxの技術は主に3つの要素に分けられます。

  1. 事前に大量のボーカル音源を聴いて
    アーティストの声が持つ特徴を分析してデータ化
    Learning(学習)
    アーティストの歌声の特徴を覚えるために、AI技術が生かされています。アーティストの大量のボーカルデータをAIに学習させることで、歌声の特徴、抑揚、癖などを把握します。
  2. マイクで歌った人の歌声をAIが分析し
    瞬時に楽譜のようなデータに変換
    Analysis(分析)
    マイクで歌った人の歌声をAIが分析します。その人がどのような音を出しているのか、どのような抑揚なのかを判断し、楽譜に近いようなデータにしてから、その情報をアーティストの歌声を学習したAIに送ります。
  3. できあがった楽譜をトリガーに
    アーティストの声が持つ特徴を瞬時に合成して出力
    Conversion(変換)
    アーティストの歌声を学習したAIが、「アーティストがこの楽譜を読むと、こう発音して、こう歌うだろう」と瞬時に判断し、音声をその場で合成します。

自分の声にエフェクトがかかった音声ではなく、アーティストの声を継ぎ接ぎした音声でもない。アーティストらしい歌声を推定して合成した音声を生み出すところが、一般的なボイスチェンジャーやエフェクターとの大きな違いです。

また、なりきりマイクを実現するために、低遅延で瞬時に合成する技術と、カラオケボックスでマイクに入ってくる大音量のBGMなどを拾わず、人の声だけを拾って音声を変換できる技術を実現しました。これもTransVoxの大きな強みだと考えています。

カラオケ内でのTransVoxは、その場で発せられた歌声を分析する部分と、それをもとにして歌声を合成する部分の二つのパートに分かれていますが、歌声を合成する部分は、これまでVOCALOIDなどで培ってきたヤマハの技術が詰め込まれています。

AIに関しても、2010年代後半から深層学習の技術を使った研究を続けています。名ピアニストとして知られるグレン・グールドの演奏をAIに学習させ、楽譜を与えたら、その人らしい演奏を再現する『Dear Glenn』というプロジェクトはその一例です。ヤマハの歌声合成技術への取り組みと、AIへの取り組みの結晶がこのTransVoxなのです。

楽器のヤマハが、
歌声の技術開発に
取り組み続けるわけ

ヤマハがなぜ音声合成技術やAI技術の開発に取り組み続けているのか、不思議に思う方もいるかもしれません。

ヤマハ株式会社は明治時代に創業して以来、世界中に音楽を届けるという使命を持って企業活動を続けてきました。世界中の人に音を楽しんでほしい、世界中の人が音楽をつくる側の人になってほしい。そのために、ありとあらゆる手段を考えています。楽器をつくるだけではなく、例えば音楽教室の普及や防音室の設置なども、音楽を楽しんでいただくための手段のひとつです。

歌は音楽を考える上で欠かせない要素です。世の中から聴こえてくる音楽のほとんどには歌が入っています。歌を抜きにして、音楽を世界中に届けることはできません。楽器だけをつくっていて歌をつくらないのでは、世界中に音楽を届けるという使命は果たされないのではないか――。『歌声』を開発し、一流の技術として世の中に届けたい。これがヤマハの大きな命題のひとつでした。そして、そのときそのときで音楽を広く届けていくために一番効果的な技術を選び、信念を持って開発を続けてきました。その一つがAIを駆使した『TransVox』なのです。

なりきりマイクを、
ひとつの文化へと広げたい

なりきりマイクは、今後も継続的に発展させていき、音楽を楽しむための新たな手段の広がりとして、いずれはひとつの文化へと育てていければと考えています。

例えば、歌うことがあまり好きではなかった人、歌うことに自信がなかった人が、なりきりマイクを通じて歌うきっかけができたり、歌うことが好きになってくれたりしたら、これ以上の喜びはありません。すでに第二、第三弾に向けた取り組みを進めています。

そしてカラオケ以外にも、歌声による音楽の楽しみ方の幅を広げ、音楽の裾野を広げるための一助になるために、これからもこの技術の普及を進めていきます。例えば音楽制作の分野では、アーティストの声になりきって音楽表現を楽しむなどの新しい体験。音楽以外の分野では、医療や教育などでの応用も期待されています。さらに、メタバースでアバターが好きな声を出せる、あるいはVTuberが動画配信で好きな声で話すことができるようになる、などのアイデアも生まれています。ヤマハならではの強み、軸足を忘れずに、さまざまな可能性を考えて実現していく予定です。

Case
最新事例
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Media
メディア掲載
メディア掲載

  • 2022.08.24
    報道ステーション/テレビ朝日
  • 2022.08.24
    ワールドビジネスサテライト/テレビ東京
  • 2022.08.25
    スッキリ/日本テレビ
  • 2022.08.25
    めざましテレビ/フジテレビ
  • 2022.08.27
    まるっと!サタデー/TBSテレビ